2014年10月22日水曜日

不安定、波乱なマーケット環境が損の原因??

株や為替のトレードは簡単ではありませんから、思っているような良い成績をなかなか上げることができません。苦しんでいるのは私たち個人トレーダーだけでなく、プロと呼ばれるヘッジファンドも苦戦しています。下は、二日前のウォール・ストリート・ジャーナルの見出しです。


「不安なマーケット情勢が原因となって、ヘッジファンドの成績は2011年以来最悪」、といった意味になります。記事によると、Jana Partners LLC、Discovery Capital Management、Paulson & Coなどの有名なファンドは今月だけで5%から11%の損ということですから、いかに今月のマーケットが波乱なものであるかが分かります。

ブラッド・アルフォード氏(アルファ・キャピタル)は、こう語っています。
正に大量殺戮だ。損が出てしまったのは皆が同じ株に集中投資していたためだ。皆が慌てふためいて株を一斉に投げたから、株価は一気に下がってしまった。
さて、ここで考えてほしいことがあります。アルフォード氏が言っていることは真実でしょうか?ベン・カールソン氏(ポートフォリオ・マネージャー)の言葉を借りると、アルフォード氏の言っていることは単なる言い訳です。ヘッジファンドだけでなく、ミューチュアル・ファンド、年金ファンドなどの大量な資金が同じ銘柄に集中して投資されているのは周知のことです。マーケットが不安な状態になり、ファンド・マネージャーたちが持ち株を一斉に売却すれば、株価が大幅下落になるのは当たり前のことです。厳しい言い方になりますが、損が出た原因はアルフォード氏のやり方が間違っていたためです。皆が一斉に売ったからではありません。

「投資は自己責任である」、という言葉がありますが、実際に損を出してしまうと、自分が悪かったと素直に認めることは簡単にできません。アルフォード氏の例で分かるように、私たちは、どうしても言い訳をしてしまいます。もう一度、上のウォール・ストリート・ジャーナルの見出しを見てください。「不安なマーケットが原因となって、ヘッジファンドの成績が大きく下がった」、と説明されていますが、これも言い訳のような説明です。厳しい言い方になりますが、惨憺たる成績となったのは、ヘッジファンド・マネージャーのやり方が間違っていたからです。

私たちは自分の間違いを直ぐに認めることができず、先ず言い訳をして自分の行動を肯定化しようとします。ベン・カールソン氏は、投資家たちがよく使う言い訳として、これらを挙げています。
・ 私の判断に間違いは無い。おかしいのはマーケットの動きだ。
・ リスクオン、リスクオフと環境がコロコロ変わっていたのでは損が出て当然だ。
・ この投資は間違っていない。買うのが単に早すぎただけだ。
・ 短期的な損にこだわってはいけない。重要なのは長期的な成績だ。
・ 損が出たのはハイ・フリークエンシー・トレーディングが原因だ。
・ 株価が低迷しているのは経営陣の責任だ。
その他にも、「イエレン議長が悪い」、「この株の適正価格を誰も理解していない」、「株番組で私の株が酷評されてしまった」、といった様々な言い訳があります。頭に入れておきたいのは、カールソン氏のこの言葉です。
言い訳は真実ではない。単に自分を騙しているだけだ。

ブルームバーグ・ビジネスウィーク

(参照した記事:Misery Widespread at Hedge Funds

Ugly October: 'Hedge' funds fail to protect

Excuses for Underperforming the Market

Lies Investors Tell Themselves

1 件のコメント:

1 さんのコメント...

厚い財布の下手糞は大歓迎なので、どんどん言い訳してほしいですね。