Did you take it !? (買ったのか!?)

Trading Cards
直訳すると、「怯えている金は決して勝つことができない」、となります。ウォール街の格言という説明が付いていますが、元々は1940年代にポーカー・プレイヤーたちの間で使われ始めた言葉だそうです。もちろん、金には感情が無いですから怯えているのは金ではなく私たちです。感情が、いかに勝敗に影響するかを見事に言い当てた言葉だと思います。

株のトレーダーたちは、こんなことをよく言います。
やはり思っていたとおりだ。買っておけばよかった。
現に、トレーダーたちが今日言っていることは、「原油を買っておけば良かった」です。下は、原油価格に連動するETFの日足チャートです。


1が今日の陽線、2は50日移動平均線、そして3は200日移動平均線です。買いシグナルが出たのは9月11日(4)、前日のローソク足を包みこむ強気な陽線が出来た日です。更に、ダイバージェンスも起きています。矢印で分かるように、ETF価格は下げ方向ですが、それとは反対にRSI(相対力指数)は上昇が始まっています。

なぜ、4の陽線が形成された日の大引け間際に買うことができなかったのでしょうか?主な理由は二つあります。
1、原油に対して極めて弱気なアナリストたち: テレビに出てくるアナリストたちの話を聞いていたら、とても原油を買う気になれません。
2、迫っていたデッドクロス: 4の時点ではまだ起きていませんでしたが、50日移動平均線が200日移動平均線を下抜けるデッドクロスが迫っていました。そんな状況でしたから、原油は本格的なベアマーケットに入るという意見が溢れ、ここでの買いは大衆に立ち向かう逆張りです。
正に、多くのトレーダーは「Scared money never wins」、という状態に陥っていた訳です。トレーダーたちの株保有期間は長くても数日です。もし4の陽線で買っていれば、今日の2%を超える上昇で半分利食い、そして残りはトレーリングストップを使って手仕舞いです。

「おそらく上がるだろう」、と思っていながら買えないのは「自分の分析に自信が無いからだ」、と言う人たちがいます。確かに、自分の分析に自信があればアナリストの言葉に惑わされることは無いかもしれません。しかし、たとえ自信があった場合でも、他人の意見を聞いたら気が変わり二の足を踏んでしまう、ということも起きます。

もうかなり前ですが、大口取引を担当するファンド会社の人と電話で話したことがあります。どの銘柄だったかは忘れましたが、「これだけの条件が揃っているから、この株は上がると思う」、と彼に言うと即座にこう質問されました。
Did you take it !? (買ったのか!?)
あまりに気合の入った質問だったので、直ぐに「いいえ」と回答できないでいると、彼は私の答えを見透かしたように笑い出しました。正に、私は「Scared money never wins」という状態でした。この一件があって以来、私には、こんな癖がつきました。「この株は行けそうだけど、どうしよう」、と迷っている時は、「Did you take it !?」と質問している彼が目の前に立っていることを想定してみるのです。お陰で無謀と思えるトレードも頻繁にできるようになり、引き金を引くことだけは中々上手くなりました(笑)。


(情報源:Trading Cardsのツイート

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