米国株式市場: 大幅下落の住宅建築株指数

水曜、ダウ工業株30種平均は+0.06%というおとなしい一日でしたが、住宅建築株指数はマイナス2.65%の大幅下落となりました。


上が、住宅建築株指数の日足チャートです。8月7日の安値から回復しましたが、見てのとおり、最近は下降する100日移動平均線の突破に難航していました。今日の陰線は目立って長く、Aで分かるように、指数は窓の下限を割っています。何故こうも売られたのでしょうか?特にこれといった悪いニュースはありませんが、ディック・ボーブ氏(Rafferty Capital Markets)は、CNBCとのインタビューでこんなことを語っています。
住宅ローン市場に、今年の冬までに危機が訪れることだろう。テーパリングの一環として、連銀は国債の購入を減らしているだけでなくモーゲージ債の購入も減らしている。更にワシントンの政治家たちは、ファニー・メイ(連邦住宅抵当公庫)とフレディ・マック(連邦住宅金融抵当公庫)の閉鎖を検討中だ。これが意味することは住宅購入資金が単に減るだけでなく、結果的には毎月の住宅ローンの支払いが上昇し、更に住宅価格に悪影響を与えることになる。
去年の終わり頃まで、連銀は毎月400億ドル相当のモーゲージ債を購入していましたが、テーパリングの実施で現在この額は100億ドルに減っています。そして、11月末で連銀によるモーゲージ債の購入が終了する、というのがマーケット関係者たちの見方です。

もう一度、上の住宅建築株指数のチャートを見てください。もし投資家たちが米国住宅市場の強い成長を予想しているなら、チャートは右上がりのアップトレンドになる筈です。特に今日の長い陰線には投資家たちの不安が顕著に表れ、投資家たちは米国住宅市場の先行きに悲観的です。


上は、住宅着工件数の推移です。確かに回復の様子が見えますが、景気後退期(灰色の部分)以前のレベルには、まだまだ程遠い状態です。


上のチャートは住宅建設支出です。住宅着工件数と同様に、景気後退期以前の水準には遠く及びません。円で囲いましたが、最近の支出額は横ばいとなり、建築業者たちの先行き不安を読み取ることができます。

しかし何と言っても問題はこれです。


米国の中産階級の世帯所得の推移です。ゆっくりと回復はしていますが、現在のレベルは景気後退期以前のレベル未満です。人々の収入がこんな状態では、住宅市場の大きな伸びは期待できません。


(情報源:'Mortgage crisis' is coming this winter: Bove

Dick Bove: Crisis Lurks in the Mortgage Market

コメント