アメリカ人は、なぜ以前のようにガソリンを使わなくなったのか?

このチャートをどう理解するべきでしょうか?

チャート: King World News
米国内におけるガソリンの売上量の推移です。2005年あたりがピークになり、最近は下げ方向が顕著になっています。消費者は以前のようにガソリンを買わなくなった、ということなのですが、車社会のアメリカで何故そんなことが起きているのでしょうか?ダグ・ショート氏(dshort.com)は、こう説明しています。
ガソリンの売上量が減少している原因として、先ず燃費の良い車、ハイブリッドカーの普及を挙げることができるが、それ以外の要素としてこんなことが考えられる。
・ 社会の高齢化に伴い職を去る高齢者たちが増え労働人口が減っている。その結果、通勤に使われる車が減りガソリンの売上量が減少した。
・ 自宅勤務人口が増えている。
・ ソーシャルメディアの発展でオンラインでの会議が可能になり、わざわざ出張する必要が無くなった。
・ 統計によると、若い世代の運転量が下降傾向にある。
・ 都会に住む人口が増え車を使う機会が減った。
正に、アメリカ人たちの生活スタイルが変わり、以前のように運転する必要が無くなったようです。単純に考えれば、運転の機会が減っている訳ですから車は長持ちすることになり、そう簡単に買い換える必要もありません。

ガソリンの売上量が減っているもう一つの原因は、アメリカ人の暮らしが苦しくなっているためです。

ニューヨーク・タイムズ
2003年、インフレを考慮して計算された世帯資産の中央値は8万7992ドルでした。しかし、その数値は2013年、5万6335ドルに減っています。家庭の財産が減っている訳ですから、世の中が節約ムードになってもおかしくありません。


上のチャートには、労働年齢人口の何パーセントが実際に職を持っているかが示されています。最悪の事態からは脱しつつありますが、現在のレベルは、景気後退期(灰色の部分)以前のレベルには遠く及びません。

更に、フルタイムの仕事が中々増えない、という問題もあります。今年、特にひどかったのは6月です。

ゼロヘッジ
パートの仕事は79万9000増えましたが、肝心なフルタイムの仕事は52万3000減です。これでは人々の暮らしは楽になりません。

そして今日、こういう報道があります。

ビジネス・インサイダー
OECD諸国の中で、低賃金職が最も多いのは米国です。上のチャートが示すように、米国にある職の約25%は年間2万3390ドル未満の低賃金職です。こんな状況ですから、人々は節約を強制され、ガソリンに回す金が減るのは当然かもしれません。米国株式市場は史上最高レベル付近で推移していますが、人々の暮らしは決して楽ではありません。


(情報源:Two Shocking Charts Expose The Stunning Collapse In The US

The Typical Household, Now Worth a Third Less

Gasoline Volume Sales, Demographics and our Changing Culture

This Is About As Good As Things Are Going To Get For The Middle Class – And It’s Not That Good

June Full-Time Jobs Plunge By Over Half A Million, Part-Time Jobs Surge By 800K, Most Since 1993

America Is No. 1 In Low-Paying Jobs

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