米国株式市場: いよいよベアマーケットが始まった?それとも単なる一時的な調整?

大橋ひろこ氏が指摘されていますが、下の日足チャートで分かるように、ダウ工業株30種平均は一目均衡表の雲を下抜けです。


更に注目したいのは遅行スパン(A)、そして重なり下落となっている転換線と基準線(B)です。もし、このまま両方ともローソク足を追って雲を下抜けとなると、いよいよ米国株式市場はベアマーケット入りといった様相になります。

とうぜん疑問になるのはこれです: 「現在の下げは単なる一時的な調整だろうか、それともベアマーケットのスタートだろうか?」 単純に考えれば、米国株式市場の上げ相場は既に5年以上も続いていますから、ここで下げ相場が始まったとしても不自然ではありません。特に最近はウクライナ、中東情勢、それにエボラウイルスなどがありますから売り材料は豊富にあります。

先ず、「マーケットには一時的な下げが起きる、しかしベアマーケットは有りえない」、というマーケット関係者たちの意見です。
・ 海外からのニュースを聞くと心配になってしまうが、米国経済は明らかに回復が進んでいる。インフレ率が上昇しているが、労働賃金の上昇はおだやかだから、連銀は低金利政策を継続させることだろう。株は決して安くはないが、極めて割高なレベルでもない。もう2年以上もマーケットには調整が無いことを考えると、そろそろ調整となりそうだ。-- ニック・サージェン(Fort Washington Investment Advisors)
・ マーケットは10%未満の調整となるだろう。悪化する企業利益がマーケットの大きな下げ要因になるが、現時点ではその心配は無い。もし私の見方が間違いでありマーケットが10%を超える下げとなった場合は、マーケットは急速に回復することだろう。 -- ボブ・ドール(Nuveen Asset Management)
・ 地政学的要素は確かに考慮すべきことだが、ウクライナ、中東情勢が世界経済の回復を完全にストップさせることはできない。忘れてはいけないことは、世界は豊富な資金で溢れているということだ。-- ジョー・クインラン(U.S. Trust)
・ 今日だけに限ったことではなく、マーケットには絶えず調整の危険性が伴う。米国経済の回復は更に強くなり企業利益も向上する、というのが私たちの見方であり、個人や企業による株投資も進むことだろう。-- デイビッド・ケリー(J.P. Morgan Funds)
次は、ベアマーケット入りを唱えるマーケット関係者のコメントです。
・ 私はベアマーケットに投票する。なぜなら、現在の投資家たちはあまりにも楽観的であり、最終的にマーケットに恐怖が戻って来ることになる。恐怖の引き金になるのは迫る金利引き上げだ。ボラティリティの上昇、そして金利の正常化は株価に悪影響となる。このような状況で株価が上昇するためには強い企業利益が必要となるが、私の調べた限りでは、企業利益は株価を支え続けることが可能なペースで伸びることは不可能だ。-- アクセル・メルク(Merk Investments)
・ ベアマーケットがやって来る。低いジャンク債の利回り、割高な株で分かるように、投資家たちは現在のマーケットに全く危険を感じていない。それに、行き過ぎな企業による自社株買い、頻繁な企業合併・買収活動も危険シグナルだ。最近下落となったドイツに本拠地を置く企業の株も、マーケットがこれから更に大きく下落することを示している。-- ウォルター・ジマーマン(United-ICAP)

(情報源:Is it just a pullback, coming correction or beginning of bear market?

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