好調な米国株式市場、しかし株ファンドからは資金が流出

水曜のマーケットが、あと45分ほで終わります。現在、ダウ工業株30種平均はマイナス0.03%という動きの無い状態ですが、こんなことが起きています。下は、ダウ工業株30種平均に連動するETF、SPDR Dow Jones Industrial Average (DIA)の60分足チャートです。


ニューヨーク時間の午後3時頃ですが、Aの極めて長い線で分かるように、370万株という大きな出来高が突然現れました。その前は9万株、そしてその前が14万9000株ですから、正に特大な出来高です。見てのとおり、超特大な出来高に伴ったローソク足は陰線ですから、これは売りプログラムが稼働したことを示しています。Bespoke Investmentは、こうツイートしています。


「午後3時に大きな売りプログラムがあった。主要株式指数(ダウ、S&P500、ナスダック総合指数)はマイナスに転じた。」
この大きな売りプログラムが境になってマーケットが一気に崩れた、というなら話題になったことでしょうが、売りが後続することはありませんでした。

下は、米長期国債のETFの60分足チャートです。


1が売りプログラムが起きた3時です。陽線が形成され、国債は今月15日の高値に迫りました。

米国マーケットは史上最高の水準にあり好調なのですが、株ファンドからは資金が流出している状態です。下のチャートはバロンズから取ったものです。

online.barrons.com

数字の前にマイナスが付いていることで分かるように、米株ファンドからは資金が流出し始めています。
資金は債券ファンドへ: 過去4週間を見た場合、平均で22億ドルの資金が国債や社債などの債券ファンドへ毎週流入している。地方債ファンドは平均で6億7200万ドルの資金流入、しかし株ファンドは平均で34億ドルの資金流出だ。
好調な米国マーケットにもかかわらず、投資家たちは明らかに米株に対して警戒しています。極めて単純に結論すれば、資金を株から債券へ避難させているということになるのですが、注目は米国債(10年債)の利回りです。


上は、10年債の利回り指数です。国債が買われると利回りが下がるわけですが、現在の利回りは2.361%の低利回りです。誰もが疑問に思うことは、いったいどこまで利回りが下がったら、投資家たちは国債の買いを止めるかということです。ここで思い出すのは、昨日の陳満咲杜氏のツイートです。


ブルームバーグの記事のツイートですが、記事の要点はこうなります。
・ 債券と株式を共に保有すればリスクを分散できると考えている投資家は、その手法を見直したい。
・ 金利が上昇した場合、株式と債券はいずれも価値が損なわれる可能性がある。
・ 国債は普通、株式と逆の動きをするが、このところはそうなっていない。
・ インフレ率が再び高くなり、金利が上昇し、株価が下げれば全て機能しなくなる。
もし株と債券が同時高というシナリオが実現したら、資金はどこへ流れるでしょうか?もちろん単なる憶測ですが、低迷が続いている商品市場に一部の資金が流れるように思います。


原油、穀物、金、銀に投資しているETFの日足チャート


(参照した記事: The Other Great Rotation

どこか不気味な株と債券の同時高-共に反転下落の可能性警告も

コメント

lineの倍 さんのコメント…
鎌田さん
 もしこんなことが生じたら日本籍の人間の持つGLDやSLVはどうなるんでしょう?杞憂ではないような気がします。実際米国では1933年に金の拠出法案が実行されています。
http://www.zerohedge.com/news/2014-08-27/what-next-gold-confiscation-will-look
lineの倍 さんのコメント…
鎌田さま
 質問ばかりで申し訳ないのですが・・
 一般論として「商品」と「商品を生み出す会社の株式」を比べた時どうなんでしょうか?たとえばGDXとGLD、UGLDの得失比較です。
 よろしくお願い申し上げます。
lineの倍 さんのコメント…
鎌田さま
 質問ばかりでは申し訳ないので私も話題提供をひとつ。
 2008年の例を見るとBEAR market の初期段階では商品が有利のようです。ただ本格的BEARになるとGLDの方が有利でした。
http://finance.yahoo.com/q/ta?t=my&s=DBC&l=on&z=l&q=c&a=m26-12-9&c=spy%2CGLD&ql=1

鎌田さまの解説もよろしくお願いします。
T Kamada さんの投稿…
lineの倍さん

ご質問いただきましたが、私には回答できるだけの情報は手元にありません。ご指摘のように、金の値段が上がったからといって、全ての産金会社が儲かるわけではありません。生産コストの低い効率の良い会社の株を買う必要があります。私が注目している投資家ですが、最近GDXと金(地金)の投資を開始しています。GDXの月足チャートを見てみると、下降が終わって底を現在形成中といった様相です。