予想以上に良かった米消費者信頼感指数、しかし

米消費者信頼感指数、7月は2007年10月以来の高水準(ロイター): 7月の米消費者信頼感指数は90.9と、前月の86.4(上方修正)から上昇し、2007年10月以来の高水準。
さて、この90.9という数値ですが、歴史的に見るとこうなります。

チャート:Bespoke Investment
93.4に引かれている赤い横線が歴史的平均値です。確かに上昇が続き回復していることは事実ですが、今回の結果は、まだ平均値未満です。

下のチャートは、年収が5万ドルを超える人たちと、年収が3万5000ドルから5万ドル(中産階級)までの人たちの消費者信頼感です。

チャート:Bespoke Investment
(赤が年収が5万ドルを超える人たち、もう一つの線が3万5000ドルから5万ドルです。)

Bespoke Investmentは、こう書いています。
7月の結果で特筆すべきことは、両者の差が狭まったことだ。中産階級の人たちの消費者信頼感は11.6ポイントの大幅なジャンプとなったが、5万ドルを超える人たちの数値は、たったの0.5ポイントしか上がっていない。この結果、両者の差は32.3ポイントから21.2ポイントに縮まった。
ということで、今までは収入の高い人たちの消費者信頼感の向上が顕著だった訳ですが、いよいよ中産階級の人々も明るい気分になってきたようです。

コンファレンス・ボード(民間調査機関)が消費者信頼感指数を発表しますが、世論調査で有名なギャラップ社は、こういう結果を今朝発表しています。

ギャラップ社
米国消費者の経済信頼感指数です。
今週の数値は先週の結果を6ポイント下回り、去年12月以来の低水準に陥った。6ポイントの下落は、去年の10月以来最大の下落幅になる。特に目立つのは、消費者たちの暗い将来見通しだ。「経済は良くなると思う」、という回答は35%、「悪化すると思う」、という回答は60%だった。 -- ギャラップ社
消費者たちが悲観的になった原因として、ギャラップ社は悪化する米国とロシアの関係、中東情勢を挙げています。更に、予想以下の大手企業の決算発表、たとえばVisaカードやアマゾンのガッカリな決算内容も将来的な心配材料になったようです。

消費者信頼感は、たしかに回復中ですが、こんなニュースを読むと回復しているのが信じられなくなります。
約7700万人の米国消費者が借金取り立て人に追われている。言い換えると、主要信用調査会社にファイルされている消費者の35%が借金取り立て人に追われていることになり、正に驚くべき数字だ。-- ワシントン・ポスト
消費者信頼感指数が歴史的平均値を超え、更なる上昇が続くためには、雇用状況がもっと良くなる必要があります。米労働省が先日発表した6月の雇用統計は、非農業部門の雇用は予想を上回る28万8000人増でした。そして、失業率は6.1%という6年ぶりの低レベルに下がりました。しかし、内容は決して良いものではありません。
6月、約80万のパートタイムの仕事が創出されたが、フルタイムの仕事は約52万減っている。 -- マーケット・ウォッチ
要するに、6月に創出された雇用はパートの仕事だけです。毎月発表される消費者信頼感指数は回復中、しかし毎週発表される経済信頼感指数は下げが始まっています。ひょっとすると、消費者信頼感指数は、ここが天井かもしれません。


(参照した記事: 米消費者信頼感指数、7月は2007年10月以来の高水準

U.S. Economic Confidence Down Sharply From Last Week

Consumer confidence surges in July

A third of consumers with credit files had debts in collections last year

Consumer Confidence Surges

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