取り引き再開、株価は85%の大幅安: 取り調べの結果はノーコメント

7月10日のブログで、利益0、資産0、フルタイムの社員0というCYNKテクノロジー(CYNK)について書きました。
CYNKの株価は16日間で約25,000%の上昇となり、時価総額は50億ドルを超えた。しかし、この会社が本当に存在するのかがよく分からない。CYNKテクノロジーの報告書によれば利益は0、資産は0、そしてフルタイムの社員数は0だ。(ビジネス・インサイダー)
そしてこれが現在の株価です。

ヤフー・ファイナンス
金曜のマーケット終了まで約2時間を残し、現在の株価は2ドル、11ドル90セント安、マイナス85.61%の暴落です。とにかく大々的に報道されましたから翌日の11日、株価操作の疑いがあるとしてSEC(証券取引委員会)から取り調べが入り、今日まで取り引きが停止されていました。
CYNK株の取り引きが再開した。疑問が一つある。社員0、アセット0の会社が、なぜ2ドルもの株価で取り引きされているのだろう? -- ベン・レビソン(バロンズ誌)
多くの人たちが、レビソン氏と同様な疑問を感じていることでしょう。繰り返しになりますが、CYNKテクノロジーは売上0、利益0、資産0、社員0の会社です。85%の大幅下落とは言え、現在の株価2ドルで計算すると、CYNKの時価総額は6億5500万ドルです。

取り引きが再開されたということは、CYNKテクノロジーに違法はなかったのでしょうか?取り調べを行ったSECからは何もコメントが無いので、詳細は全く分からない状態です。
CYNKは久しぶりに起きた最も奇妙な事件だ。-- ビジネス・インサイダー
CYNKのお陰で職を失った、というニュースも報道されています。トム・ラレスカ氏はバックマン&リード社に勤務するトレーダーでした。たった数セントだったCYNKテクノロジー株が2ドル25セントまで暴騰したのを見た氏は、「この株はインチキだ」、と直感しました。6ドル付近まで更に上昇したところで、ラレスカ氏はCYNK株を空売りました。しかし思惑は外れ、株価はあっという間に倍になり、耐えることができなくなった氏は大損を出して株の買い戻しとなりました。実際の損額は発表されていませんが、「ポジションの適切な管理を怠った」ということで氏はトレードを停止され辞職に追い込まれました。
経験のあるベテラン・トレーダーであるにもかかわらず、ラレスカ氏はCYNK株のポジションを管理することができなかった。-- トム・バックマン(バックマン&リード社の責任者)
結果論になりますが、6ドル付近で空売ったのですから、もし今日までポジションを持っていれば利益を出すことができました。もちろん、倍になってからの大幅下落ですから、たとえ利益を出せたとしても、これはトレーダーとして褒められたトレードではありません。会社側が言うように、直ぐ損切ることができなかったラレスカ氏には責任があります。CYNKの浮動株数はたったの50万株ですから、こんな株は簡単に急騰してしまいます。

次のCYNKに騙されないようにするには、どうしたらよいでしょうか?マーケット・ウォッチは次の3点を挙げています。
1、疑い深い投資家になること。
2、財務報告書を監査した会計会社は信用できる会社だろうか?
3、あまりにもウマすぎる話は無視すること。
最後になりましたが、CYNKテクノロジーのCYNKは「シンク」と発音され、これはsink(沈む)という単語を連想させます。今日の株価はマイナス85%ですから正に沈没です。

(参照した記事:Cynk Resumes Trading, Now a $2 Stock

CYNK CRUSHED AFTER SEC LIFTS TRADING HALT

3 ways to avoid the next Cynk

Cynk Short Squeeze Blamed by Trader for Costing Him Job)

コメント

匿名 さんのコメント…
この記事見て最初に思ったのが6ドルで売った人です。
空売り禁止、超小型株は売買禁止、狂った相場であっても、更に狂えば大損させられる。

基本的かもしれませんが、6ドルの人(ラレスカ氏)は相場の怖さを再認識させてくれました。