米国株式市場: 極めて楽観的なムード

7月の相場が始まりました。現在S&P500指数は0.85%の上昇、史上最高値が記録されています。StockCatsさんのツイートです。


直訳すると「株式市場に戻るべきだ」、意訳すると「株を買う時期が来たようだ」、といったところになります。大衆は、この上げ相場にまだ本格的に参加していない、といったことが言われ続けてきましたが、いよいよここで大衆がマーケットに参加してくるのでしょうか?

大橋ひろこ氏が指摘するように、今日の米国株式市場は、正にこんなかんじです。
6月ISM製造業景況指数
前回:55.4 予想:55.9 結果:55.3 と冴えず、
5月建設支出も前回:+0.8% 予想:+0.5%  結果:+0.1% と悪化。
この結果を受けてドルが乱高下するも、株式市場はお構いなしに上昇。
悪い結果が出れば低金利政策長期化の思惑で買い、
いい数字が出ても素直に買いという、なんでも結局買いの相場に
なっているようですね。
皆が強気な状態ですから、様々な指標にマーケットの過熱状態が表れています。


上のチャートには、ニューヨークに上場されている銘柄の何パーセントが40日移動平均線より上にあるかが示されています。現在の数字は75.55%、オーバーヒートを示す80%のラインが直ぐ上です。


Bespokeインベストメントによると、ここ1002日間(史上5番めの長さ)、S&P500指数には10%の調整がありません。こんな状態ですから投資家は楽観的になり、この様子はボラティリティ指数によく表れています。


マーケットが下げる局面ではボラティリティ指数は上昇し、現在のように好調なマーケットでは下降します。この指数には「恐怖指数」という異名もありますが、このチャートからは恐怖の高まりを見ることは全くできません。

投資家たちは楽観的な状態ですから、とうぜん証拠金債務も増えているのですが、こういうチャートがdshort.comに掲載されています。


青い線はS&P500指数、赤はニューヨーク証券取引所から発表された証拠金債務です。(注: このチャートはインフレ率を考慮して表記されています。)興味深いのは円で囲った部分です。マーケットは順調に上昇していますが、証拠金債務は反対に下げています。過去2回の例を見てください。先ず2000年ですが、証拠金債務はマーケットより先にピークとなり下落が始まっています。2007年も同様に、証拠金債務の方が一足先にピーク、そして下落となっています。今回も証拠金債務は史上最高に達してからの下落開始ですから、ここで積極的に株を買う気には中々なれません。
証拠金は、最も急速に高騰した銘柄への投資に集中している可能性があり、証拠金債務が減少し始めた場合、そうしたモメンタム銘柄が一番打撃を受けることになる。いずれにしても、問題は規模であって方向ではないだろう。証拠金の借り手は、圧力が生じた場合、証拠金で投資した銘柄を売るだけでなく、比較的適正な価値を維持している銘柄も売却するからだ。(ロイター)
ということでマーケットの調整に要注意です。

(参照した記事:日本株はサマーラリーの予感。夏枯れ許さぬ当局の意地?!

NYSE Margin Debt Rose Slightly in May; Leading Indicator for a Market Correction?

コラム:ハイテク株安は広範に波及か、証拠金債務が「警鐘」

コメント

lineの倍 さんのコメント…
VIX指数を意図的に小さく見せることができるようです。記事を読んでもよく理解できません。解説してただけると嬉しいです。
http://www.zerohedge.com/news/2014-07-01/vix-manipulating-hft-algo-booted-dark-pool-exposed-whole-world-see
T Kamada さんの投稿…
lineの倍さん

私もよく分からないです。バークレイズが提訴されていらい新しいアルゴリズムが登場したようです。ハイフリークエンシー・トレード(HFT)を使って、VIXに連動するTVIXやVXXに1株単位のオーダーを超高速で一定時間出し続けます。こうすることでナスダックやBATSのコンピューターのレイテンシー・タイムに影響を与えることができ、その結果VIXを操作することが可能になるようです。ということで、よく分からない話です。