熱気を欠く好調な株式市場

株式市場は高値を更新しているにもかかわらず、投資家たちは現金ポジションを大幅に増やしている。-- State Street
投資家というのは100万ドル以上の資金を持つ裕福な投資家、そして25万ドル以下の一般投資家が含まれ、調査対象になったのは16の国々だ。
現在、投資家たちの口座の40%は現金で占められ、2012年の31%から大きく上昇している。(米国の投資家は口座の36%が現金、2012年は26%だった。)
下が詳細だ。

State Street
見てのとおり、現金を最も多く現在抱えているのは日本の投資家(口座の57%が現金)、そして現金の比率が最も少ないのは26%のインドの投資家だ。

株式市場が好調なのだから、投資家たちは積極的に株を買い現金が口座を占める割合が大幅に減ってもよさそうなものだが、実際はこの2年間で現金の比率が上昇している。言い換えると、投資家たちの口座には、豊富な現金がまだ残っている訳だから、株式市場は更に上昇する可能性があるのではないだろうか?
去年、S&P500指数は30%の上昇だったが、米国と他の先進国の経済成長率は歴史的平均以下だった。しかし、もしこの経済成長率が改善方向となれば、投資家たちは豊富に持つ現金を株に投資してくることだろう。 -- ホセ・ラスコ氏(HSBC Private Bank)
スコット・クレモンズ氏(Brown Brothers Harriman)は、こういう見方をしている。
たしかに理屈では豊富な現金は株に好材料だ。しかし、現金は多くの人々にとって安全網のようなものだから、現金=株を買うための資金、と簡単に結論することはできない。それに、現在のマーケットは高値圏で推移しているから、現時点で現金がマーケットに大きく向かうとは考えにくい。投資家たちは、次の買い場となる調整が起きるまで動かない可能性がある。
スザンヌ・ダンカン氏(State Street)は、こう述べている。
現金の比率が増えているのは恐怖心が原因だ。ハイテク株バブル、金融危機で大きな痛手を受けた投資家たちは、悪いことが起きるという考え方に慣れてしまった。
一般的に言われることは、皆がマーケットに陶酔し熱狂的な状態になるまで上げ相場が終わりになることはない。90年代のハイテク株ブームの時は、サラリーマンから主婦まで株に夢中になったものだが、今日のマーケットはあまりにも静かだ。現に、株番組の視聴率は低迷し、人々は株などに全く興味無しといった状況だ。

ダンカン氏が言うように、金融危機が投資家たちを変えてしまったのだろうか?マーケットは、大衆の参加なく天井となるのだろうか?それとも、これから大衆の参加が本格的に始まるのだろうか?高値更新だというのに熱気を欠くマーケットだ。

(参照した記事:Fear of Equities Drives More Investors to Cash

Stashing Cash under the Mattress)

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