米国住宅市場: 3分の2のアメリカ人には新築住宅購入が不可能

資料: REDFINリサーチ

米国の住宅販売件数に関するデータです。赤い線はトップ1%に属する高級住宅の販売状況、灰色の線は残り99%の住宅販売状況です。

2012年:

トップ1%に属する高級住宅の販売件数は+17.5%

残り99%の住宅販売件数は+2.9%

2013年:

トップ1%: +35.7%

残り99%: +10.1%

2014年(4月末時点):

トップ1%: +21.1%

残り99%: -7.6%

明らかに、高級住宅の販売件数の上昇率が、他の99%の住宅販売件数の上昇率を大きく上回っています。今年ここまでを見てみると、高級住宅の販売は好調ですが、それ以外の住宅販売はマイナス成長に陥っています。

当然のことですが、高級住宅を購入できるのは裕福な人たちであり、具体的にはこれだけの資金が必要になります。

資料: REDFINリサーチ
一番上に記されているサンフランシスコで説明します。

・ トップ1%に属する高級住宅の最低価格: $5,350,000(約5億4570万円)

・ 住宅購入に必要な年収: $916,000 (約9343万2000円)

・ 住宅ローンの月々の支払額: $21,369 (約217万9600円)

毎月の支払いが200万円以上という大きな額ですが、REDFINリサーチによると、トップ1%に属する高級住宅を買う人たちの約半数(44.7%)はローンを利用せず、100%現金の一括払いです。

米国住宅市場全般について、マイク・シェドロック氏(投資アドバイザー)は、こう書いています。
米国の新築住宅平均販売価格は$320,100に達し、2012年以来20.5%の上昇となった。しかしこの上昇で、3分の2のアメリカ人には新築住宅購入が不可能になってしまった。とうぜん、建築業者の作戦も変わった。低価格な住宅を多く建てるのではなく、限られた少なめの件数の高額住宅を建築することにしたのだ。
インフレ率を考慮して計算すると、2007年以来、所得分布の底辺から40%までの人々の年収は平均で9%減った。しかし、トップ5%の人々の年収は2007年のレベルを超えている。正に貧富の差が拡大し、これが建築業者たちが高額な住宅に焦点を合わせる一因となった。
マスコミは、「米国住宅市場は順調に回復している」、と報道していますが、シェドロック氏の言葉を借りると「明暗の差がハッキリとした二分岐した回復」です。


(参照した記事:Average Cost of New Home is 6 Times Median Income (Historically 3); Sales of Priciest 1% of Homes Soar (Bottom 99% Down)

2014 Luxury Report: Sales of Priciest 1% of Homes Climb While Rest of Home Sales Still Down

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