「5月に株を売って相場を離れよ」にならなかった5月のマーケット: なぜ?

5月のマーケットが終わりました。「5月に株を売って相場を離れよ」という諺がありますが、5月のS&P500指数の成績は+2.12%、ダウ工業株30種平均は+0.96%、そしてナスダック総合指数は+2.79%となり、どれもプラスで終了です。特に上昇が目立ったのはヘルスケアプラン指数(医療保険に関連した銘柄指数)の+8.44%、反対に大幅下落となったのは10%減の銀指数です。

相場の諺に反して、5月のマーケットが好調になった一因として、前FRB議長のバーナンキ氏があげられています。

FRB議長を辞めた直後の2ヶ月間は「クーリング・オフ期間」なので公な場でスピーチをすることができませんが、この期間が終了した3月の終わり頃からバーナンキ氏は一部の人たちの前で興味深い話をしています。
参加費用25万ドルの裕福な投資家たち(ヘッジファンド・マネージャー、主要銀行、大手機関投資家など)が集まったプライベート・ディナーの席上で、バーナンキ氏は議長だった頃のような曖昧な表現ではなく、超低金利政策はこれからも長期間に渡って続くと明言している。(ロイター)
下がバーナンキ氏の話の要点です。
・ 米国の金利引き上げ実施が近い、と思っている人たちがいるが、現在の米国労働市場を考えると、金利が実際に引き上げられるのは皆が予想しているよりかなり後になる。
・ バーナンキ氏(60才)が生きている間に、FF金利(フェデラル・ファンド金利)が歴史的平均である4%まで引き上げられることは有りえない。
・ 連銀のインフレ目標は2%だと思われているが、目標値はそれを超える可能性がある。
ラリー・クドロー氏(The Kudlow Report)はこうコメントしています。
超イージー・マネー・ポリシーが、これからも長期間にわたって続くというバーナンキ氏の言葉を聞いて、プライベート・ディナーに参加した裕福な投資家たちは米株に対していっそう強気になった。バーナンキ氏の言葉は外部にも漏れ、これが1%の米GDP減少にもかかわらず株が買われることになった一因だ。
プライベート・ディナーに出席した裕福な投資家とは、具体的には誰でしょうか?これらの名前が報道されています。
ポール・チューダー・ジョーンズ(Tudor Investment Corp)、デビッド・アインホーン(Greenlight Capital)、マイケル・ノボグラッツ(Fortress Investment Group)、ラリー・ロビンズ(Glenview Capital)、デビッド・テッパー(Appaloosa Management)
こんな言葉も報道されています。
バーナンキ氏から得た情報を有効に使うことができなかった。あのトレードは間違っていた。(デビッド・テッパー氏)
バーナンキ氏からのヒントがあったにもかかわらず、多くのヘッジファンドは米長期国債を買うことができなかった。(マイケル・ノボグラッツ氏)
辛辣な記事で定評があるゼロヘッジは、こう書いています。
最も驚くべきことは、バーナンキ氏の話を聞くために、1ドルどころか25万ドルも払う人たちがいるということだ。

(参照した記事: Bernanke's loose lips: Bull for stocks, bear for Dems

Bernanke Shocker: "No Rate Normalization During My Lifetime"

At big-ticket dinners, a blunt Bernanke sounds theme of low rates)

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