米国証券業界のベテラン、スペランデオ氏は語る

もう何年前になるかは忘れてしまいましたが、ビクター・スペランデオという人が書いた本を読んだことがあります。著名ファンド・マネージャー、ポール・チューダー・ジョーンズ氏は、「スペランデオ氏は最高の知性を持ったひとりであり、マネーマネジャーとして驚くべき記録を打ち立ててきたことに何の不思議もない」、と絶賛しています。

スペランデオ氏
さて、このスペランデオ氏ですが、昨日のキング・ワールド・ニュースとのインタビューでこんなことを語っています。

この業界50年の経験から言えることは、悪いことが起きるたびに連銀が動き、金融機関を通して株式市場を買い支えている。発表された米GDPは1%減だった。このニュースが報道された直後、リッチモンド連銀のラッカー氏は、「第2四半期のGDPは上向きになる」、と語った。なぜ連銀の総裁がわざわざ出てきて、こんなことを語ったのだろうか?間違いなく連銀は、他の銀行を通して株式市場を買い支えている。
ここ32ヶ月間、マーケットには10%を超える調整が一度も無い。更に、2012年11月の安値からマーケットは途中大した調整をすることなく41%の上昇だ。何かあっても連銀がついているから大丈夫、と投資家たちは安心しきり、史上最高の証拠金債務額で分かるように、人々は目一杯株を買っている状態だ。
金や国債についてもスペランデオ氏は語っています。
金はインフレヘッジになるだけでなく、世の中の混乱、たとえば戦争が起きたときのためのヘッジになる。連銀は金価格を1400ドル以上にさせる訳にはいかないから、ETFなどを空売って金価格の上昇を防ぎ、その結果ドルと米国債が支えられている。
ご存知のように、上昇しているのは株だけではなく米国債も一緒に買われている。これはおかしな事であり、どちらかが間違っている。今日の米国債が示唆していることは米国経済のスローダウンであり、私も国債市場が正しいと思う。
株は下がるべきなのだが、連銀が買い支えているから下がらない。ここが極めて重要なポイントになる。連銀が執拗に株を買っているのは、米国経済が重大な危機に直面しているからに違いない。要するに、連銀は株式市場を大幅に下落させることはできないのだ。もし米国経済が大きな問題に直面していないのなら、5年間もゼロ金利を継続させ、株式市場を買い支える必要など無い。
話をリッチモンド連銀のラッカー氏に戻そう。なぜ氏はわざわざ「第2四半期のGDPは上昇し回復する」、などと述べたのだろうか?経済学者やアナリストがそういう発言をするのは不思議ではないが、連銀の総裁がわざわざそんな事を言うのは、よほど現状に危険を感じているに違いない。
ということで、ご察しのとおり、スペランデオ氏は米国株式市場の大幅下落を予想し、投資家たちは一大パニックに陥るだろう、と述べています。


(参照した記事:Legend Says Markets Pushed Higher To Conceal “Grave Danger”

コメント

匿名 さんのコメント…
本當にそうだと思いました。ありがとうございました。
T Kamada さんの投稿…
匿名 さん

コメントありがとうございます。嫌な事態が起きないことを願っています。
lineの倍 さんのコメント…
NYSEの証拠金残高はこちらで確認できます。ただしひと月遅れで開示されます。すでに2月に最高となったのち、3,4と減少しておりピークアウトしているように見えます。
http://www.nyxdata.com/nysedata/asp/factbook/viewer_edition.asp?mode=tables&key=50&category=8
過去の調整局面ではこのNYSE証拠金残高のピークアウトが先行指標となっています。
http://www.advisorperspectives.com/dshort/charts/markets/nyse-margin-debt.html?NYSE-margin-debt-SPX-since-1995.gif

T Kamada さんの投稿…
lineの倍 さん

資料ありがとうございます。参考にさせていただきます!
lineの倍 さんのコメント…
このチャートの範囲外ですが、1987年10月のブラック・マンデーもその前の9月にNYSE証拠金がピークアウトしています。