チャートの分析は役に立たない!?

多くのトレーダーはチャート無しではトレードできません。私もその一人です。下のチャートを見てください。

これが何のチャートであるかは後で説明しますが、皆さんならどうトレードするでしょうか?

少なくとも3つのトレードが考えられます。
1、1の抵抗線突破で買い、2の抵抗線に達したところで利食う。
2、更に上昇が続き、2のレジスタンスラインを突破し、高値が更新されたところで買う。
3、1の抵抗線突破にモタモタし下降が始まったところで空売りする。
過去を振り返ってみましょう。


下降するトレンドライン(1)の突破で買い、抵抗線(2)付近に達したところで利食った人たちがいたことでしょう。

さて上のチャートですが、これは米国におけるアパートが住宅着工件数を占める割合です。もう一度見てみましょう。


現在の数値は39%に達し、これは1974年2月以来最高の数字です。株や先物チャートを見る目で分析すると、現在の位置はちょうど抵抗線のところですから、上記したように失速となって下降が始まる可能性があります。言い換えると、アパートが住宅着工件数を占める現在の割合はかなりの高レベルですから、これ以上に大きく増えることは難しいのではないでしょうか?

著名トレーダー、ラリー・ウィリアムズ氏はチャートの分析を疑問視しています。
トレードを始めた人たちが、ほぼ間違いなくすることは「チャート分析で儲けよう」、といった題名の本を読むことだ。もちろん、実際に儲けているのは本の著者でありトレーダーではない。私も様々なチャートパターンを勉強したが、それらを使って儲けたことは一度も無い。
チャートを分析している人たちの見方を要約すると、「チャートには全てが織り込まれ、チャートパターンには正確な需給関係が反映されている」、ということになる。私はこの見方に賛成できない。需給関係がチャート上に出現すると言うけれども、ニューヨークの降水量、ロサンゼルスにおける交通事故での死亡者数のチャートにもヘッド・アンド・ショルダーズや三角形などのチャートパターンが形成される。要するに、需給関係と全く関係ないチャートにもパターンが現れる訳だから、株や先物チャートには正確な需給関係が反映されているという意見には同意できない。
需給関係ということを頭に入れて上のチャートを見てみましょう。アパートが住宅着工件数を占める割合が増えているということは、一戸建て住宅の着工件数が減っているということになり、アパートの需要が増えていることになります。これは何を意味するのでしょうか?
・ 隣に誰かが住んでいるという環境よりも、人々は頭上に、そして足の下に誰かが住んでいる環境を選ぶようになった。アパートが好まれるようになった理由は色々あると思うが、ベビーブーマーたちは庭の手入れに疲れ、職場に近い住居を求めるようになったのではないだろうか?更に、若い世代はアパートを借りる金はあっても、住宅を買うだけの金が無いこともアパート需要が増えている原因になっていると思う。 -- スティーブ・ブリッツ氏(ITGインベストメント・リサーチ)
・ 景気の後退で一番大きなダメージを受けたのは若い世代だ。そのため彼らは結婚や住宅の購入を遅らせているのだ。 -- ダニエル・ヘイル氏(全米不動産協会)
ウィリアムズ氏の話に戻りましょう。氏はチャートパターンに懐疑的ですが、トレード判断にチャートを使っています。さて、氏はどうチャートを使っているのでしょうか?簡単に言うと、他の銘柄やセクターと比較することが目的です。比較することで、この銘柄は強いのか弱いのかが明確になり、言い換えると、この銘柄は投資家たちに求められているのか、それとも避けられているのかが分かります。


(参照した記事: Apartments as percent of housing starts reaches 40-year high

The Secrets of Selecting Stocks for Immediate and Substantial Gains)

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