米国務省: 60億ドルはどこへ行った??

100円や200円なら無くなっても気にしませんが、米国の国務省から60億ドルが消えてしまった、というニュースが報道されています。下は記事から抜粋したものです。
The State Department has no idea what happened to $6 billion used to pay its contractors.
has no ideaは「 全く分からない」という意味になり、何が全く分からないかというと、政府と契約を結んでいる業者へ払ったとされる60億ドルの行方です。

繰り返しになりますが、100円、200円といった金なら無くしても痛くはないですが、金額は60億ドルという大金です。円に換算すると6180億円、「どこへ行ったか分からない」などと呑気な事が言える金額ではありません。


書類が適切に管理されていないため、数十億ドルに及ぶ金額の行方が分からない。-- スティーブ・リニック氏(国務省の監察官)
過去6年間が調査の対象になり、実例として次の二つが挙げられています。
・ イラクの戦争関連では115の支払いがあった。しかし、33の支払いに関しては明確な記録が残っていないため、約21億ドルはどこへ払われたのかが分からない。
・ 他のケースでは82の支払いがあった。その中の48件については明細書が残っていないため、これも約21億ドルの行方が分からない。
とうぜん疑問になるのは、金の行方が分からないのは資金のずさんな管理が原因でしょうか、それとも最初から行方を明らかにしたくない金だったのでしょうか?国務省の話ではありませんが去年11月、米国防総省にに関する、こんな報道があります。
退職するまでの15年間にわたり、リンダ・ウッドフォード氏(2011年に国防予算経理局を退職)は、国防総省の会計書に偽りの数字を記入し続けた。氏の話によれば、海軍から毎月報告されてくる支払いの記録は不完全なものが多かった。支払い額が抜けている、どう見ても金額が間違っている、支払いの用途が明記されていない、議会が定めたどの歳出予算から支払われるのかといった情報が記されていない書類が、次々とウッドフォード氏に毎月送られてきた。
問題は、ウッドフォード氏に殺到した支払いの明細書は、氏が報告書を作り上げなければならない締め切りの二日前に集中していたのです。とうぜん、ひとつひとつの書類を入念に見ることなどできませんから、どんなに不審な内容の明細書でも担当者から直接説明を聞く時間はありません。更にウッドフォード氏の話によると、送られてきた書類の数字を疑わないで、それをそのまま報告書へ記録することを上司から命じられていたそうです。

ジェフ・ヨーケル氏も国防予算経理局で働いた経験があり、送られてきた支払いを求める書類の数字を疑わないで、そのままの数字で報告書を作製しました。予算に合わない数字、内容に疑問がある場合は財務省から問い合わせがあるので書類を作り直します。しかし、辻褄が合う報告書に作り直すことができなくても、財務省は報告書を否認することはなかったとのことです。

ご存知のように、米国には巨大な赤字があります。

米国が抱える赤字額 
こんな状況ですから、政府はしっかりと金の管理をするべきなのですが、60億ドルがどこへ行ったか分からない、といった状態です。米国の国家予算3.67兆ドルから見れば60億ドルなど大した額ではないかもしれません。しかし、このようないい加減な資金管理が続く限り、米国の赤字問題も続くことは間違いありません。

(参照した記事: $6 billion missing from State Department

The State Department Has Lost Track of More Than $6 Billion in the Last Six Years

Special Report: The Pentagon's doctored ledgers conceal epic waste

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