株をトレードする人は自信過剰??

オンライン版のニューヨーク・タイムズに、こういう手書きチャートが掲載されています。


縦軸は投資結果、そして横軸は売買回数になり、売買回数が頻繁になるほど投資結果が悪くなります。2000年と言えばインターネット株バブル、ナスダック市場が天井となった年ですが、その年こういうタイトルの学術レポートが発表されています。

Trading Is Hazardous to Your Wealth: The Common Stock Investment Performance of Individual Investors (トレードはあなたの財産に危険: 個人投資家たちの株投資成績)
ということで、上の手書きチャートは、この学術レポートの結論を示したものです。

最近、米国ナスダック市場の調整が目立つようになりましたが、ダウ工業株30種平均、そしてS&P500指数は相変わらず高値圏で横ばい状態です。上昇相場が始まってから既に5年以上の月日が経過し、マーケットの天井を心配する人たちがさすがに増えています。言い換えると、米国のブルマーケットは、そろそろ終了の可能性がある訳ですが、ここに来て個人投資家たちのトレード数が大幅に増えています。
全米最大のオンライン・ディスカウント証券会社、TDアメリトレードの第2四半期の利益は34.7%増となり史上最高の1億9400万ドルに達した。フレッド・トムシェック氏(最高経営責任者)は、「個人投資家たちはますます強気になっている。今年最初の3ヶ月間の毎日の平均トレード回数は49万2000回に及び、これは去年の同時期を30%上回る数字だ」、と語っている。更にTDアメリトレードによると、現金が顧客の口座を占める割合は通常15%~20%ほどだが、現在のレベルは14.8%に下がっている。
トレード回数の上昇は他の証券会社にも見られ、Eトレード・ファイナンシャルの場合は去年の同時期を33%上回り、個人投資家たちの売買が活発になっています。

頻繁なトレードは口座に悪影響という研究結果があるにもかかわらず、私たちはなぜ頻繁なトレードをしてしまうのでしょうか?カール・リチャーズ氏(ファイナンシャル・プランナー)は、こう述べています。
トレードを試す人たちが後を絶たないのは、人々は厳しい現実を知らないからだ、という説明がある。しかし私は、「自信過剰」が一番の原因だと思う。経験の無い人が傍からトレードを見ていると、それは極めて楽な作業に映る。上昇中の銘柄を買って、それが下がる前に売ればよいだけのことだから誰にでもできる作業だ。それに、オンラインの証券会社には便利なツールが多数揃っているから、トレードで稼ぐことは簡単だ、と思ってしまう。重要な質問はこれだ。「あなたは口座残高を増やしたいたいですか?」データが示していることは、トレードで、あなたの投資目標を達成できる確率は低い。
リチャーズ氏の言うことに一理ありますが、皆さんは氏の言葉を鵜呑みできますか?トレードを始める人の9割は脱落する、という現実を考えれば、たしかにリチャーズ氏の言うように最初から手堅い投資だけをするべきかもしれません。しかし、難しいトレードにチャレンジし、勝者となれば大きな報酬を得ることができることも事実です。

蟻のように絶えず働き冬のために着実に備える、という投資態度の方が賢明なのかもしれません。しかし私が魅力を感じるのはトレードの方です。

(参照した記事:The Illogic of Active Trading

TD Ameritrade second quarter profit up 35 percent on net new assets

Some signs that mom and pop are back in the market)

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