投資資金の話/少ない口座資金の話

もっと資金があれば7000株買えたのに、と少ない資金を嘆くことがあります。私たちは50億円、100億円と豊富な資金を持つ機関投資家ではありませんから、買える株数は最初から極めて限られています。聖書に、こういう話があります。
ある人が旅行に出かけるとき、僕たちを呼んで、自分の財産を預けた。 
それぞれの力に応じて、一人には五タラントン、一人には二タラントン、もう一人には一タラントンを預けて旅に出かけた。早速、五タラントン預かった者は出て行き、それで商売をして、ほかに五タラントンをもうけた。同じように、二タラントン預かった者も、ほかに二タラントンをもうけた。しかし、一タラントン預かった者は、出て行って穴を掘り、主人の金を隠しておいた。  
そして、いよいよ主人が旅から帰ってきます。
さて、かなり日がたってから、僕たちの主人が帰って来て、彼らと清算を始めた。まず、五タラントン預かった者が進み出て、ほかの五タラントンを差し出して言った。『御主人様、五タラントンお預けになりましたが、御覧ください。ほかに五タラントンもうけました。』主人は言った。『忠実な良い僕だ。よくやった。お前は少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ。』
次に、二タラントン預かった者も進み出て言った。『御主人様、二タラントンお預けになりましたが、御覧ください。ほかに二タラントンもうけました。』主人は言った。『忠実な良い僕だ。よくやった。お前は少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ。』     
ところで、一タラントン預かった者も進み出て言った。『御主人様、あなたは蒔かない所から刈り取り、散らさない所からかき集められる厳しい方だと知っていましたので、恐ろしくなり、出かけて行って、あなたのタラントンを地の中に隠しておきました。御覧ください。これがあなたのお金です。』主人は答えた。『怠け者の悪い僕だ。わたしが蒔かない所から刈り取り、散らさない所からかき集めることを知っていたのか。それなら、わたしの金を銀行に入れておくべきであった。そうしておけば、帰って来たとき、利息付きで返してもらえたのに。さあ、そのタラントンをこの男から取り上げて、十タラントン持っている者に与えよ。
私は聖書の専門家ではないので、この物語に下手な注釈はしたくありませんが、私は一タラントンを預かった僕と同じです。現に僕は、「恐ろしくなったので金を地の中に隠した」、と答えています。私自身株をやっていて、時々これは行けると思う銘柄に遭遇することがあります。口座資金の大半を使って買うべきなのですが、少ない資金を失ったら大変という思い(恐怖心)に支配され、結局保守的な額で投資してしまいます。こんな時に限って銘柄は大幅上昇となり、後で歯がゆい思いをします。

五タラントン預かった僕、二タラントン預かった僕にも恐怖心はあった筈です。商売をして儲けた、ということですが、言うまでもなく商売をして必ず儲かるという保証はありません。もう一つの注目は、五タラントンという金は僕の金ではなく主人の金です。要するに、僕は他人の金で商売したのですから、これは株の世界なら金を借りて買う信用取引と同じです。

もちろん、聖書は信用取引を奨励している、と結論するつもりはありません(笑)。しかし、主人が褒めたのは、主人の金を使って賭けに出た僕です。商売に失敗し、五タラントンを全て失い破産ということもあるかもしれませんが、私は賭けの精神を持ち続けたいと思っています。


(情報源: マタイによる福音書25章)

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