マーケットの大きな下げを心配する投資家たち: ベア型ETFの話

米国の上げ相場が始まってから既に5年という月日が経ちました。思えばS&P500指数が底打ちとなったのは2009年の3月、その時の安値は666という、あまりにも意味ありげな数字でした。


1932年以来、平均的な上げ相場の長さは3.8年だそうです。言うまでもなく、現在進行中のブルマーケットは既に平均寿命を上回り、天井を心配する投資家が増えています。

もしもの場合に備えて買うのが保険ですが、株式市場にも下げ対策として使えるベア型ETFがあります。ベア型ETFはインバース型上場投信とも呼ばれ、マーケットが下がると上昇する仕組みになっています。(その反対に、マーケットが上がると上昇する仕組みになっているのはブル型ETFです。)

(日本株のブル/ベア型ETFに関しては、ここを参照ください。)

それぞれの投資家によってベア型ETFを買う口数(株数)は違います。一般的には10%が目安になります。たとえば、もしあなたのポートフォリオには10万ドル相当の株があるなら、購入するベア型ETFは1万ドル分です。

更に、ベア型ETFにはレバレッジが有るものと無いものがあります。レバレッジが無いものは、マーケットが1%下がると1%上昇します。しかしレバレッジが有るものは、マーケットが1%下がると2%上昇するもの、そして3%上昇するものがあります。

下はS&P500指数に関連したベア型ETFです。
ProShares Short S&P500 (SH): レバレッジ無しです。S&P500指数が1%下がると1%上昇します。
ProShares UltraShort S&P500 (SDS): レバレッジ有り。S&P500指数が1%下がると2%上昇する仕組みになっています。
Direxion Daily S&P500 Bear 3X Shares (SPXS): レバレッジ有り。S&P500指数が1%下がると3%上昇します。
ベア型のETFが登場する前は、下げに備える投資方法と言えば空売りでした。空売りには信用取引口座が必要になりますが、ベア型のETFにはそれが必要無く、普通の株と同様に簡単に買うことができます。言い換えれば、空売りのような危険が無く、買うことで下げに備えることができますからベア型ETFは便利です。

S&P500指数に関連したものだけでなく、ベア型ETFにはナスダック100指数に関連したもの、米国債に結びついているもの、金融株が下がると上がる仕組みになっているもの、と様々な種類があります。興味のある方は下記を参照ください。

Short ETF List

レバレッジ無しのベア型ETF、S&P500指数が1%下がると1%上昇するProShares Short S&P500 (SH)の週足チャートを見てみましょう。


2009年の3月、94ドルがピークです。(赤い線はS&P500指数) 5年間続いている上げ相場を反映し、ベア型ETFは下落が続いています。

下は2008年、金融危機の時の様子です。


S&P500指数は1549から666に下落、そして同期間、ベア型ETFは48ドルから94ドルに上昇です。

マーケットの大幅調整が気になる方は、ベア型ETFを調べてみることをお勧めします。

コメント

匿名 さんのコメント…
ブルベア型ETFの危険性は、底値が無いことです。
特にベア型は特殊で、同じ倍率でもブル型に比べ減価していく速度が早い。

日本のブルベアETFにブル2倍があってベア2倍が無いのは、その危険性が認知されていないからだと考えています。