2014年3月4日火曜日

ロシアから米国へ: 我々に制裁を加えて困るのは米国だ

一晩寝たら、世の中は180度変わってしまった、という雰囲気です。昨日は、「ウクライナは第3次世界大戦の引き金になる」、といった極論が台頭し、いよいよ人類は破滅に向かっての秒読みが始まった、といった様相でした。しかし、今朝のこのニュースで、マーケットは一転し強いラリーを展開しています。
ウクライナでの武力行使、現時点で不要、解決に向け協力の用意=プーチン露大統領
同大統領はモスクワ郊外の大統領公邸で記者会見し、「武力行使の可能性は存在するが、その必要性は現時点ではない」とし、「武力行使は完全に最後の手段となる」と述べた。(ロイター)
そして、もう一つ注目したいのは、このニュースです。

[モスクワ 4日 ロイター] - ロシア政府は4日、プーチン大統領がウクライナ情勢をめぐり、中国の習近平国家主席と電話で協議したことを明らかにし、この問題に関する双方の立場は「近い」との認識を示した。
両首脳は「ロシア指導部の措置が緊張を緩和し、クリミア半島やウクライナ東部のロシア系住民に対し安全保障を提供すること」への期待を表明したとしている。
中国はロシアのやり方に賛成しているわけですが、これは米国にとって「極めて悪いニュースだ」、とマイケル・スナイダー氏(The Economic Collapse)は昨日のブログで書いています。下が要約です。
オバマ政権は、ロシアをG8から追放して、ロシアに経済的な制裁を加えることができる。今回のウクライナの件で、中国と全世界が一丸となってロシアを制裁するなら話は別だが、中国がロシアの味方なら制裁をしても大した効き目は無い。
外国人が保有する米国債の25%はロシアと中国によって占められ、両国が一斉に米国債を手放すような事態となれば、米国には混乱が起きる。
今朝、こういうニュースが早速報道されています。

プーチン大統領のアドバイザーから米国へ警告: もしアメリカが我々に制裁を加えるなら、我々は米国債を投げ売りドルを捨てる準備がある。
プーチン大統領のアドバイザーというのはセルゲイ・グラジエフ氏のことであり、氏は更にこう語っています。
我々を制裁することで犠牲者になるのはアメリカの方だ。アメリカは我々との貿易を断つつもりのようだが、我々はアメリカとの貿易には全く依存していない。
マイケル・スナイダー氏の話に戻りましょう。
忘れてはいけないことは、ロシアは世界最大の天然ガス輸出国であり、世界第2位の原油輸出国でもある。そして、中国は世界最大の原油輸入国だから、ロシアと中国が団結すれば、オイルマネー(オイルダラー)を潰すことなど簡単だ。
オバマ政権は、ロシアと中国を相手に経済戦争を本当にするつもりなのだろうか。米国は両国に膨大な負債があり、こんな状態でオイルマネーを失うことは許されない。何度も繰り返し言ってきたことだが、米国の抱える赤字は単に経済的な問題ではなく、最終的には国家安全保障を脅かすことになる。
正に、アメリカは不利な状況ですが、アメリカはウクライナを助ける義務があります。1994年、アメリカとイギリスは、ウクライナの国境を守るという条約に調印しています。要するに、アメリカとイギリスはウクライナを見捨てることはできないのです。

スナイダー氏は、こう結んでいます。
オバマ政権は、ウクライナ政府を倒すための革命運動を支援してきた。そして今日、オバマ政権が直面しているのは、よりいっそう大きな混乱だ。これから先、どう状況が変化するかは誰にも分からない。しかし断言できることは、米国とロシアの関係は二度と元には戻らないということだ。




(情報源:米、ロシアに経済制裁を警告-ケリー国務長官がキエフ訪問へ

Putin Advisor Threatens With Dumping US Treasurys, Abandoning Dollar If US Proceeds With Sanctions

Russia And China Stand In Agreement On Ukraine – And That Is Very Bad News For The United States

ウクライナでの武力行使、現時点で不要、解決に向け協力の用意=プーチン露大統領

ロ中首脳、ウクライナ情勢めぐり電話協議 ロシア政府「双方の立場近い」

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