2014年1月31日金曜日

独り言: 野球の選手に161億円の価値があるのだろうか、、、

既に報道されているように、田中将大選手が、7年161億円という大型契約をヤンキースと結びました。おめでとうございます。いきなり水を注すようなことを言って申し訳ないですが、野球の選手に161億円もの価値があるのでしょうか。お前が薄給だからひがんでいるだけだ、と思われても仕方がないですが、年々エスカレートしていく大リーグ選手たちの年俸を見ると、どうしても疑問を感じてしまいます。

野球はビジネスです。ですからヤンキースは、たとえ161億円払ったとしても採算がとれると判断しただけでなく、田中選手獲得でそれ以上の利益を得ることができる、と判断した訳です。しかし、考えさせられたのは、元大リーガーのミッチ・ウィリアムス氏(投手)の言葉です。


ミッチ・ウィリアムス氏

先日、ドジャースのエース、クレイトン・カーショウ選手が、ドジャースと7年2億1500万ドル(約226億円)で契約の延長に合意しました。(AP通信によると平均年俸が3千万ドル(約31億5千万円)を超えたのはメジャー史上初。)カーショウ選手はまだ25歳ですが、サイ・ヤング賞を既に2度獲得し、言うまでもなく今日のメジャーリーグを代表する投手です。しかし、カーショウ選手に226億円の価値が本当にあるのでしょうか。前置きが長くなりましたが、これがミッチ・ウィリアムス氏がテレビ番組で語ったことです。
カーショウ選手は、今日メジャーでNo.1の投手だ。7年2億1500万ドルにふさわしい投手を選べ、と言われれば、私はカーショウ選手の名前をあげる。しかし、7年2億1500万ドルの価値があるかどうかは分からない。カーショウ選手は投手だ。1シーズンには162試合あるが、 カーショウ選手が出場するのは30試合だけだ。投手は野手のように毎日試合に出る必要はない。はたして投手に、7年2億1500万ドルの価値があるかは、私にはよく分からない。
去年のカーショウ投手の成績は16勝9敗、防御率1.83、奪三振232、そしてサイ・ヤング賞受賞の素晴らしい1年でした。登板した試合数は33、投げたイニング数は236です。この数字を使って計算すると、平均年俸は31億5千万円ですから、1試合あたりの収入は約9500万円になります。1イニングに換算すると1050万円、膨大な金額です。はたして、ピッチャーにこれほどの価値があるのでしょうか。繰り返しになりますが、球団側はそれだけ払っても十分に利益を上げることができる、と判断した訳ですから、7年2億1500万ドルは球団にとって決して法外な額ではありません。

投手だけではなく、強打者アルバート・プホルス選手を見てみましょう。2001年から2011年までセントルイス・カージナルスで活躍し、2012年にロサンゼルス・エンゼルスに移籍しました。エンゼルスと結んだ契約は、10年総額2億5400万ドル(約259億円)という大型契約です。ホームランと打率だけを見た場合ですが、プホルス選手のセントルイス時代(計11年)の打率は3割2分8厘、ホームランは計445本、そしてエンゼルスに入ってからは(計2年)打率2割7分5厘、ホームランは計47本です。

はたしてプホルス選手に10年総額2億5400万ドルの価値はあるのでしょうか。エンゼルスのオーナーはアート・モレノ氏です。2003年5月、モレノ氏はディズニーからエンゼルスを買い取ってオーナーになった訳ですが、ディズニーへ支払った金額は1億8000万ドル(約183億円)です。時代が変わっただけさ、と言ってしまえばそれまでかもしれませんが、1億8000万ドルではプホルス選手と契約を結ぶことはできません。言い換えると、今日メジャーでスター選手を獲得するためには巨額な金が必要になり、貧乏球団は大した選手を揃えることができません。言い方は悪いですが、シーズンが始まる前から、貧乏球団がプレーオフに出場できないことが分かっています。

Slate.comに、こんなことが書かれています。
1972年、メジャーで最も多額な年俸を得ていたのは、ハンク・アーロン選手の20万ドルだ。今日の金額に換算すれば約100万ドル(1億200万円)になり、これは当時の一世帯平均年収の18倍に相当する。そして今日、2900万ドル(約29億円)というメジャーで最高のアレックス・ロドリゲス選手の年俸は米国一世帯平均年収の580倍だ。インフレを考慮して計算してみると、過去40年間の米国市民の年収は全く増えていないが、メジャーの選手たちの年俸は20倍に膨れ上がっている。
これが野球の選手は金を貰いすぎだ、と思う原因なのでしょうか。上記したアレックス・ロドリゲス選手は禁止された薬物を使用し、今季は全試合の出場停止が言い渡されています。更に去年は、ブルワーズのブラウン外野手などを含めて10人を超える選手が禁止薬物使用で出場停止処分となっています。

門外漢の私には野球ビジネスのことは分かりませんが、野球は単なるゲーム、要するに娯楽です。選手が米粒のように見える外野席なら話は別ですが、良い内野席で家族揃って大リーグの試合を見ることは、とても高くてできません。近い将来、庶民が野球を見ることができるのはテレビだけ、といった時代が来るかもしれません。


(参照した記事:田中、ヤンキース入り 7年161億円の大型契約 

カーショーがドジャースと合意 エース左腕 初の年俸3千万ドル超

Do baseball players make too much money?

The Other Kind of Moneyball

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

みながテレビでみるとさらに年俸が増えそうです。アメリカの場合ケーブルテレビの放映権が高く、その資金で球団が潤っているそうです。ケーブルテレビのパッケージ契約にはたいていスポーツチャンネルが含まれており、実際にはドラマのみを契約したいひともスポーツチャンネルにお金を渡す仕組みになっています。将来ケーブルテレビの契約が個々の番組ごとに選ばれるようになると現在の膨大な放映権料が修正されるでしょう。

T Kamada さんのコメント...

匿名さん

コメントありがとうございます。
時代は変わったとは言え、野球選手の年俸は、本当に凄い金額になりましたね。驚きです。