最高経営責任者は辞任したのではなく首になった??

モハメド・エラリアン氏の辞任が報道されたのは火曜日だった。
[フランクフルト 21日 ロイター] 米大手運用会社PIMCO(パシフィック・インベストメント・マネジメント)のモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)兼共同最高投資責任者(CIO)が辞任した。親会社の独アリアンツが21日夜に発表した。エラリアン氏は3月中旬にPIMCOを退社する。
債券王として知られるビル・グロス氏はPIMCOの創業者の一人であり、ウォール・ストリート・ジャーナルはこう書いている。
グロス氏は、7年間同社で働いてきたエラリアン氏が数週間前に退任の意向を伝えてきた時は「ショックだった」と話した。また、「われわれは『とんでもない。君は退任できない』と言った」としている。
ということで、エラリアン氏の辞任は予期せぬ出来事、といった雰囲気がある。しかし、ロイターの記事には、こういう部分がある。

アリアンツは、エラリアンCEOの退任は経営陣刷新の一環としている。PIMCO退社後も、エラリアン氏はアリアンツのインターナショナル・エクゼクティブ委員会のメンバーは続け、世界経済や政策の問題についてアリアンツの取締役会に助言するという。
経営陣刷新の一環?グロス氏はエラリアン氏の辞任にショックだったようだが、親会社であるアリアンツは、エラリアン氏の辞任に驚いている様子は無い。
エラリアン氏は、共同創設者のビル・グロス共同CIOとともに、代表的なファンド商品、PIMCOトータル・リターン・ファンドの運用を監督してきた。PIMCOのホームページによると、9月30日時点の同社の資産残高は1兆9700億ドル。(ロイター)
PIMCOトータル・リターン・ファンド(米国債やモーゲージ債を中心にしたオープンエンド型ファンド)について、昨日のブログで、ライアン・デトリック氏(Schaeffer's Investment Research)は、こんなことを書いている。
去年、410億ドルというミューチュアル・ファンド史上最高の金額が、PIMCOトータル・リターン・ファンドから流出した。言い換えると、このファンドの15%に相当する金額が解約されたことになる。更に、株式市場は歴史的なブルマーケットを展開していたのに、エラリアン氏は、「低成長時代」という見方を変えることはなかった。単なる私の勘だが、エラリアン氏は首になったのだと思う。
会社の看板である代表的なファンドから、史上最大の額が解約されてしまったのだから、誰かが責任をとらなければならない。著名人、そして創業者の一人であるビル・グロス氏が「辞めます」などと言ったら、投資家たちを更に心配させてファンドの解約が殺到する可能性がある。ということで、グロス氏の代わりにエラリアン氏が辞任する羽目になったのかもしれない。

デトリック氏は、こんなことも指摘している。
2012年、ビル・グロス氏の「株は死んだ」発言は、素晴らしい逆指標となった。今回のエラリアン氏辞任も、良い指標になる可能性がある。米国の長期国債に投資しているETF、iShares Barclays 20+ Yr Treas.Bondの月足チャートを見てほしい。80月移動平均線がテストされ、なかなか興味深いパターンだ。
チャート:デトリック氏のブログから

移動平均線が支えになって、上昇が始まっているように見える。株式市場は高値圏で推移していることを考えると、大幅調整を警戒する人たちの資金が国債へ逃げてきそうだ。

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