2013年10月23日水曜日

迫る11月1日、心配される米国での暴動

11月1日、アメリカで暴動が起きそうだ、という話がある。民主党支持者に言わせれば、それは共和党が作り上げた陰謀論だ、ということになるのだが、事の発端はEBTカードだ。

EBTカード
EBTカードはElectronic Benefits Transfer Cardが正式名になり、米政府が経済的に困窮している国民に給付している食料購入用のカードだ。以前はフードスタンプと呼ばれ、下の写真で分かるように、実際にクーポンが発行されていた。


フードスタンプ
10月12日、システムに障害が起き、全米でEBTカードが使えなくなるという事故が発生した。報道によると各地で混乱が起き、あるウォールマートでは事態が小さな暴動に発展したようだ。ツイッター上でもEBTカードが話題になった。

「ウォルマートから帰ってきたところです。EBTカードが使えないので、人々はウンザリしていました。」
「EBTカードが使えなくて泣いている女性たちを母は見たそうです。彼女たちは子どものために食べ物を買ってやることができません。気の毒です。」

現在、米国の20%の世帯がEBTカードを受け取っており、11月1日から給付額が削減される。理由は、景気が後退していた2009年、オバマ政権は給付金の一時引き上げを決定し、その実施期限が11月1日で切れるためだ。
EBTカードは2300万世帯、約4800万人の人たちに支給され、一世帯への平均支給額は月275ドルほどになる。実際の削減額は、それぞれの家庭の事情によって異なるが、USDA(米農務省)によると、一世帯4人の場合の削減額は月36ドルほどになるようだ。「毎日コーヒー1杯に1ドル70セントを使っている人には理解できないと思いますが、EBTカードに頼っている家庭にとって36ドルというのは大きな影響を与える金額です」、とステイシー・ディーン氏(予算優先政策センター)は言う。(NBCニュース)
EBTカードが一日使えなくなっただけで、あれだけの騒ぎになったのだから、給付額が減らされるようなことになれば暴動が起きるはずだ、という論法だが、ニール・カブト氏(FOXニュース)はこんな詮索をしている。
国土安全保障省は8000万ドルという金を使って、武装した警備隊を国税庁などの政府機関ビルに配置させている。これは11月1日に迫っているEBTの給付金減額に関連していると思われる。
要するにカブト氏は、政府は給付金減額に不満を持つ人々による暴動を既に予想しており、警備隊の配置は暴徒から政府機関ビルを守るためのものだ、と見ている訳だ。

はたして本当に暴動が起きるのだろうか。給付される金額が減るのは面白くないが、減ると言っても、オバマ政権が2009年に一時的に増額したものを以前の額に戻すだけだ。現に、パーク・ワイルド氏(タフツ大学)は、「減額を心配する必要は無い。それより問題になるのは、議会は今回だけに限らず、更なる減額を決定するかどうかだ」、と語っている。

たしかに、スターバックスでコーヒーを毎日飲んでいる人たちには、36ドル減額の意味は理解することができないだろう。しかし、ナイーブだと思われるかもしれないが、この36ドルのために経済的に困窮している人たちが団結して暴動を起こすとはどうしても考えられない。


(参照した記事:Food stamp benefits going down before the holidays

‘Riot time!’: Food stamp users in near-panic over EBT card failures

Fox Host: ‘All Hell Could Break Loose’ On November 1st

NATIONWIDE ELECTRONIC FOOD STAMP SHUTDOWN REPORTED, COMPUTER SYSTEM UPGRADE BLAMED

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