下がる米国の評判とドル

米国の信用はガタ落ちだ。議会の茶番劇のお陰で、やっとデフォルトを回避/先送りしたばかりなのに、今度は米国外での傍受だ。
米情報機関、フランスで通話傍受か 7000万件 仏紙報道
(CNN) フランスの有力紙ルモンドは21日、米国家安全保障局(NSA)がフランス国内で30日間で7000万件を超す通話を傍受していたと報じた。フランスは同日、米国のチャールズ・リブキン駐フランス大使を外務省に呼び、オバマ米大統領とフランスのオランド大統領もこの問題について協議した。
そして今朝、オバマ氏は事情を釈明した。

米大統領、通信傍受で釈明
電話会談でオバマ氏は、安全保障とプライバシーの間で正しいバランスを取るため、情報収集の在り方について見直しを行っていると述べ、フランス側に理解を求めた。これに対しオランド大統領は「強い非難」を伝えた。フランス大統領府が発表した。
「フランス側に理解を求めた」、ということだが、盗聴されたと知って、「なるほど、そういう事情があったのですか」、と直ぐに納得してくれる人などいない。もしお隣さんが、あなたの電話を盗聴しているということが分かったら、あなたはどうするだろうか?理由はどうであれ、あなたは盗聴行為を許すことはない筈だ。

傍受など誰でもしていることだ、と言う人たちがいるように、イスラエルによる米議会の盗聴は有名だ。お互いに、ある程度のところまでの盗聴なら暗黙の了解があると思われるが、今回アメリカによるフランスでの傍受は大目に見ることのできる限度を大きく超えていたことは明白だ。現に7月になるが、こういう報道がある。
フランス:傍受の停止の保証なしには米国といかなる交 渉も行わない
フランスのフランソワ・オランド大統領は1日、声明を表し、「フランスは、フランスや他のEU諸国の外交官・代表者に対する諜報活動が停止されたとの保証がない限り、米国とはいかなる交渉も行わない」と述べた。
ご存知のように、米国による傍受/盗聴が世界的に問題視されるようになったのは、エドワード・スノーデン氏による暴露だ。
英紙ガーディアンはCIAの委託会社Booz Allen Hamiltonの元職員エドワード・スノーデン氏の書類を公表した。その書類には、CIAの「ターゲット」として、38の大使・使節の名が挙げられていた。中にはEU、フランス、イタリア、ギリシャ、日本、メキシコ、韓国、インド、トルコの外交代表が含まれる。
言うまでもなく、スノーデン氏のお陰でアメリカの評判はガタ落ちとなり、アメリカが嫌いになった人がかなりいることだろう。

金融の世界では、ドル安という形でアメリカに対する不信が表れている。繰り返しになるが、米議会は債務上限問題を解決したのではなく単に先送りしただけだから、来年早々に議会の茶番劇が再度展開される可能性がある。

更に、ビル・グロース氏(PIMCO)の今朝のツイートによれば、金融緩和の縮小が早々に実施される可能性は低く、金利の引き上げは2016年までなさそうだ。
ビル・グロース氏のツイート

こういう記事もある。



「量的緩和は永久に続く」、という意味のタイトルだが、多くの投資家たちは「量的緩和の縮小」は単なる口先だけの約束だ、と解釈しているようだ。もしそれが本当なら、これからもドル紙幣は大量に刷られる訳だから、ドルが安くなるのは仕方が無い。

こういう警報が出ている。
ドル安の影響で商品が値上がった2011年を思い出してほしい。原油は1バレル115ドルに達し、多くの家庭にダメージを与えた。この結果、上昇するインフレ率を抑えるために、FRBは量的緩和第2弾を中止した。現在、原油に心配な動きはないが、インフレ率上昇につながる輸入品価格を監視したい。
ということで、ここからは商品市場の動きにも注意を払っていこうと思う。


(参照した記事:米情報機関、フランスで通話傍受か 7000万件 仏紙報道

フランス:傍受の停止の保証なしには米国といかなる交 渉も行わない

米大統領、通信傍受で釈明

Message from France to U.S.: Stop intercepting our phone calls

Kiss the dollar goodbye

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