車の販売が好調なのはサブプライムローンのお陰??

米国の自動車販売数が順調に伸びている。
米新車販売、8月17%増 トヨタなど日本勢躍進  富士重は45%増
8月の販売台数を営業日などを考慮して年率換算すると1609万台となり、約6年ぶりの高いレベルで、年1600万台超は金融危機前の07年までの水準。ピックアップトラックなどの大型車から小型車までほぼ全車種の販売が増えており、米新車市場はほぼ危機前の水準を回復したといえる。(日本経済新聞)
なるほど、景気は良さそうだ。車を買う場合、多くの人たちが自動車ローンを利用する訳だが、こんな報道がある。

リースも含めて、第2四半期に車を購入した人たちの84.5%が自動車ローンを利用した。これは2008年に記録された79.7パーセントを上回る史上最高の数値だ。「金を借りることが簡単な環境です。これは自動車業界、それに消費者に嬉しいニュースです」、とメリンダ・ザブリットスキー氏(エクスペリアン社)は語っている。
興味深いのは、36%の自動車ローンは、信用度の低い人を対象にしたサブプライムローンだ。(1年前は34%だった。)サブプライムという言葉を聞くと、世界の経済を大混乱させた金融危機を思い出し、この言葉には極めて悪い響きがある。もちろん、金融危機の主要因となったのはサブプライム住宅ローンであり、自動車ローンとは金額の桁数が大幅に違う。そんな訳で、サブプライム自動車ローンが次の金融危機を引き起こす、という意見を聞くことはない。

「金を借りるのは簡単」、とザブリットスキー氏が言うように、実際にこういう話がある。
新車を買うことは考えていませんでした。しかし、自動車販売店から送られて来た広告は、誰にでも融資可能といった内容でした。私には車を差し押さえられた経験がありますが、広告どおり簡単にローンが許可され、無事に新車を購入することができました。(カトリース・プール氏)
サブプライム自動車ローンが増えている理由は、少なくとも4つある。
・金融機関は通常の自動車ローンより高い利子で融資できる。48カ月の新車ローンの利子は約2.5%だが、場合によっては25%という高利子がサブプライムローンには適用される。
・自動車ローンの支払いが不可能になる確率は低い。車を通勤に使う人が多いことで分かるように、車が無くては生活に支障が起きてしまうから、人々は車の月々の支払いを優先させる傾向がある。
・高い中古車価格。たとえ支払いが不可能になったとしても、差し押さえた車を中古車市場で売ることで、金融機関は貸した金のほとんどを取り戻すことができる。
・金融機関は、自動車ローンを包括してウォール街に売ることができる。ウォール街は自動車ローンを金融商品化して、高利回りな投資として投資家たちに販売する。金融危機時代の、悪名高きモーゲージ証券を思い出してしまうが、自動車ローンが世界の経済を混乱させる可能性はほとんど無い。自動車ローンは景気後退期も安定しているだけでなく、自動車ローン市場の規模は、住宅ローン市場の十分の一だ。
25%もの利子を加算されたら、月々の支払いは、けっこうな額になるのではないだろうか。ヘンな結論になってしまうが、これだけ高い利子を払っても車を買う人がいるのだから、車は正に生活に欠かすことができない必需品だ。





(参照した記事:米新車販売、8月17%増 トヨタなど日本勢躍進  富士重は45%増

U.S. banks turn to subprime auto loans as delinquencies fall

4 Reasons Subprime Loans Are Back (For Cars)

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