量的緩和の縮小見送り:注目は商品市場

先週、ゴールドマン・サックスのアナリストは、こんなことを述べていた。
金価格の下落は今年だけでなく2014年も続くだろう。米国経済は回復方向にあり、FRBは現状のような金融緩和策を継続する必要が無くなる。来週のFOMCで、予想どおり債券買い入れ縮小が決定されれば、金の売りが加速することだろう。
しかし、予想された債券買い入れ縮小は無かった。
米FOMC、量的緩和の縮小見送り 雇用動向見極め(日本経済新聞)
下が、バーナンキ議長のコメントの要旨だ。


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量的緩和の縮小は実施されないということで金に買いが殺到し、金のETFは+4.4%、そして金鉱株のETFは+8.83%の大幅上昇で水曜の取り引きを終えた。

FOMCからのメッセージは簡潔明瞭だ。現在の米国経済には独り歩きするほどの力は無い。ルービニ教授が、こんなツイートをしていた。


「市場予想とは反対になるが、最近の弱いマクロ経済と住宅市場のデータを考えると、FRBは量的緩和縮小を実施するべきではない。ひょっとすると今日のFOMCでは、縮小を実施しないということが決定されるかもしれない。もし縮小が決定されたとしても、それは小規模なものになるだろう。」
ほとんどの人たちは債券買い入れが縮小されることを予想していたから、ルービニ氏の意見は少数派だ。

金のETFのチャートを見てみよう。(5分足)



FOMC終了直後に極めて大きな陽線(1)が形成された。跳ね上がった出来高(A)で分かるように、正に買い手の殺到だ。ゴールドマン・サックスが予想したように、債券買い入れ縮小という発表だったら大陰線が形成されたかもしれない。

気になるのは、FOMCが終了する45分前に形成された陽線(2)だ。短いローソク足が続いていたのに突然長い陽線が形成されただけでなく、出来高(B)も突出している。もちろん証拠は無いが、こんな陽線を見ると、FOMCの発表内容が漏れていたのでは、と疑ってしまう。

量的緩和の縮小見送りでドル指数がブレイクダウンとなった。



上はドル指数に連動するETF(日足)だが、サポートラインを大きく割り、ほぼ安値で終了した。このドル安で恩恵を受けたのは商品だ。 原油、トウモロコシ、金、銀などの商品に関連した株に投資しているETF、Jefferies TR/J CRB Global Commodity Equityの日足チャートを見てみよう。




長い陽線を形成し、長期トレンドを示す200日移動平均線(赤)を越えての終了だ。中期トレンドを示す50日移動平均線(青)は既に上昇が始まり、このまま上昇が続くと200日移動平均線を突破して、投資家たちにお馴染みのゴールデン・クロスが起きる。ということで商品市場の低迷が終わり、いよいよ上げ相場が到来したようだ。(注:Jefferies TR/J CRB Global Commodity Equityは出来高が少ないのでトレードには向いていない。)


(参照した記事:米FOMC、量的緩和の縮小見送り 雇用動向見極め

迫るFOMC、不安な金投資家

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