2013年9月17日火曜日

インド -- タマネギが200%を超える値上がり!

ビジネス・インサイダーによると、インドのインフレ率は6カ月ぶりの高水準に達し、特に値上がりが激しいのはタマネギだ。年率に換算すると、タマネギ価格は245%の急騰となり、インド料理に欠かせないタマネギの大幅値上がりに消費者たちは閉口している。

現在、1キロあたりのタマネギの値段は70ルピー(109円)ほどだが、地域によっては100ルピー(156円)という値段で売られている。109円なら大騒ぎするほどの値段ではない、と思う人もいることだろうが、インド人の平均月収は2万8400円だ。


タマネギの高騰と聞いて、この話を思い出した。
1940年代、アメリカにはタマネギの先物市場があった。しかし1955年、タマネギ市場は2人のトレーダーによる買い占めが原因となって、オランダで起きたチューリップバブルのような状態になってしまった。多くの農業従事者たちもタマネギ投機に夢中になり、タマネギ・バブルの崩壊で、多くの人々が資産を失った。という訳で政府が乗り出して、タマネギの先物市場を廃止してしまった。
なぜインドでは、これほどまでにタマネギの値段が上がってしまったのだろうか。最大の原因は干ばつだが、ビーナ・ミシラ氏(マヒンドラ・グループ)は、こう語っている。
店頭に並ぶまで、タマネギは何人もの仲介業者を通過しなければなりません。あまりにも仲介人の数が多すぎるのです。言うまでもありませんが、仲介人を通る度に、タマネギの値段は上昇します。悪い道路設備にも問題があります。トラックでタマネギは運搬される訳ですが、道路設備が満足に整っていませんから、40%のタマネギは運搬中に腐ってしまいます。
これはあまりにも勿体ない。40%ものタマネギが途中で腐ってしまうのだから、トラックは、かなりのノロノロ運転ということになる。舗装された道が整っていれば、トラックは高速で走行できるから、タマネギを腐らせることなく目的地へ運送することができる。
タマネギが物語っていることはインドのマクロ経済です。状況を好転させるためには、冷蔵設備付きの倉庫、最新技術の整った倉庫が必要なだけでなく、インドは新しいサプライ・チェーンを作る必要があります。 -- シュバダ・ラオ氏(イエス・バンク)
たかがタマネギ、とインド政府は状況を軽く見ることはできない。下は、ヤフー・ファイナンスからの抜粋だ。
マハラシュトラ州やインド南部での悪天候が影響し、足元ではタマネギ価格が高値圏で推移している。かつてはタマネギ価格の高騰で政権が倒されたこともあり、政治家はタマネギには特に神経質。来年5月までには総選挙が実施されるが、最大野党のインド人民党は選挙戦で“タマネギ戦略”を展開している。BJPは全70選挙区で、タマネギを市場価格の半値となる1キログラム(kg)40ルピーで販売。前日20日には数量を限定して1kg=25ルピーで販売したとも伝わっている。日本では考えられないバラマキだが、インドでは貧困層の票を獲得するための大切な手段。シン首相率いる与党国民会議派はタマネギの呪縛に対抗できるか?




(参照した記事:Rising onion prices bring India woes home

野党が“タマネギ戦略”展開、市場価格の半値でバラマキ

ガソリンの値上がりは投機家の責任?

6 Crazy Things That Happen In India When Onion Prices Explode

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