弱さが気になる小売業銘柄

デッドクロスという投資家にはお馴染みの言葉があります。短期移動平均線が上から下へ長期移動平均線をクロスすることですが、米国で特に有名なデッドクロスは、50日移動平均線と200日移動平均線の組み合わせです。下が最近起きたデッドクロスです。



米国不動産インデックス・ファンド(ティッカー:IYR)の日足チャートです。青が50日、赤が200日移動平均線になり、1がデッドクロスの起きた部分です。売りのタイミングをつかむ方法としてデッドクロスが一般的に利用されていますが、トレンドを重視する長期投資家たちは、50日移動平均線が200日移動平均線を下回っている銘柄を投資対象リストから外します。

上昇する長期金利が、米国不動産インデックス・ファンドに明らかに悪影響となっています。


黒い線が米国不動産インデックス・ファンド、赤い線は長期金利を示す米国債(10年債)の利回りです。国債利回りの上昇で住宅ローンの金利も急上昇となり、米国住宅市場の回復は終わった、と結論する人たちも現れています。

米国不動産インデックス・ファンドほど崩れていませんが、気になるのは小売業銘柄です。下は、小売業の銘柄に投資している上場投信、Market Vectors Retail (ティッカー:RTH)の日足チャートです。


50日移動平均線(1)、200日移動平均線(2)は上昇中ですから、現在のトレンドは上げ基調です。しかし先週、先行き不安を示す窓を開けての下げ(3)が起きています。ここ数日間の下げに伴う出来高(4)は通常の量を大きく上回り、単なる利食いの売りという様相ではありません。今のところ、以前のレジスタンスがサポートになっていますが(5)、最近の売り圧力を考えるとブレイクダウンの可能性が高いように思われます。既に崩れた不動産株、そして嫌な兆しの見える小売業銘柄、米国経済は失速しそうな雰囲気です。

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