身障者には最低賃金以下の時給を支払っても問題無い??

米連邦政府が定めた最低時給は7ドル25セントだ。1ドル100円で計算すると725円に相当し、週40時間労働すると一週間あたりの収入は2万9000円になるから、月給は12万5600円ほどになる。

驚いたことに、この最低賃金法には例外があった。NBCニュースによると、慈善団体として知られるグッドウィル・インダストリーズは、身体障害を持つ労働者たちに最低賃金を下回る時給を払っている。(22セント、38セント、41セントといった極めて低い時給を払っていた事実もある。)


グッドウィル・インダストリーズはエドガー・ヘルムズさんによって1902年に創立され、米国、カナダ、その他14の国々で活動している。2011年の収益は40億ドルを超え、その82%が420万人以上の人々の職業訓練やサポート・サービスに使われた。

法律で定められた最低賃金以下の時給を払うことは違法だと思うかもしれないが、グッドウィル・インダストリーズのしていることは違法行為にならない。問題は1938年に制定された法律だ。これによると、雇用主は政府から特別許可を得ることで、身体障害を持つ労働者には身障者の能力に応じた時給を払うことが許され、現行の最低賃金7ドル25セントを支払う必要はない。

グッドウィル・インダストリーズの最高経営責任者の年収は75万ドル以上だそうです。もしそれが本当なら、会社は私にもっと高い給料を払える筈です。目の見えない私には、働ける場所が限られています。会社はそれを知っていますから、私に低い時給を押し付けてくるのです。正に、罠にはまってしまったという感じです。-- ハロルド・レイグランドさん(レイグランドさんはグッドウィル・インダストリーズの経営する中古品店で働き時給は5ドル46セント。)

同じ店で働いていたシーラさん(レイグランドさんの妻、彼女も目が見えない)は、こう語っている。

これは人権にかかわる問題です。会社は私を一段低いクラスの人間として扱っています。とても嫌な思いをしました。(膝の手術で店を休む前のシーラさんの時給は3ドル50セントだったが、復帰後の時給は2ドル75セントに引き下げられ、シーラさんは店を辞めた。)

2011年、南カリフォルニア支部の最高経営責任者に払われた報酬は110万ドル、オレゴン支部の最高経営責任者には50万ドルを超える年俸が支払われた。(150の支部から成り立つグッドウィル・インダストリーズの最高経営責任者たちに支払われた報酬総額は3000万ドルを超える。)

2005年になるが、オレゴン州の司法長官が、オレゴン支部グッドウィル・インダストリーズの最高経営責任者の報酬について取り調べたことがあった。「他の慈善団体と比較すると、極めて高額である」、という結論が発表され、最高経営責任者は$838,508の年俸を24%引き下げることに合意した。

グッドウィル・インダストリーズの活動内容は、教育レベルの低い人たち、全く職歴の無い人たち、それに身障者の人たちの職業訓練、職業斡旋、更に地域を基盤としたサポート・サービスを行うことだ。 特にグッドウィル・インダストリーズは慈善団体なのだから、1938年に制定された法律を利用するようなことはしないで、全ての労働者に最低賃金以上の時給を払って、働く身障者たちを助けてほしい。もちろん、米政府は、このような差別的な法律は即刻廃止するべきだと思う。





(参照した記事:Disabled workers make pennies an hour–and it’s legal

Disabled workers paid just pennies an hour – and it's legal

Goodwill Industries

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