日本株のチャートに現れたカニ: ハーモニック・パターンの話

日本の株に注意せよ、と先週のブログでグレゴリー・ハーモン氏(Dragonfly Capital Management)が書いている。理由の一つは「カニ」だ。


チャート:グレッグ・ハーモン氏のブログから

上は、日本株に投資している上場投信iShares MSCI Japan Index (EWJ)の週足チャートだ。蝶のような形をした赤い部分が「カニ」になる。カニ・パターンはフィボナッチの比率を適用したものであり、下が簡単に説明した図だ。



「弱気」という文字で分かるように、現在日本株のETFに形成されているカニは、そろそろ調整が起きそうだ、という警報になる。カニはガートレーやコウモリと同様なハーモニック・パターンに属し、これらのパターンを使ってトレードしている人たちは「ハーモニック・トレーダー」と呼ばれている。(ハーモニック・パターンの説明:www.easthillfx.co.jp/upload2/upload/upload/2010083139232689.pdf

先週のブログ(好きな買いパターン: ファーストクロス)で、太陽エネルギーのETF、Guggenheim Solar (TAN)にファースト・クロスの買いパターンができていることを話したが、実はこのチャートには、完璧な比率ではないけれども、ハーモニック・パターンも出来上がっていた。




円で囲った部分が、ファースト・クロスの買いパターンになる。ハーモニック・パターンの買いシグナルは、ファースト・クロスの買いより一足先に買いシグナルを発していた。




繰り返しになるが、完璧な比率ではないけれども、ガートレーの買いパターンが形成されている。(買いのポイントはD。円で囲った部分はファースト・クロスの買い。)

・ABの調整幅はXAの約0.5。(教科書は0.618)

・BCの調整幅はABの0.382。(教科書は0.382~0.886)

・CDの調整幅はBCの2.618。(教科書は1.27~1.618)

・ADの調整幅はXAの約0.786。(教科書は0.786)

ガートレーなどという面倒なパターンを使わない人でも、D近辺で買いを考えていた人は、けっこう多かったのではないだろうか。理由はAB=CDだ。




計算して得られるターゲットのDは14ドル90セント。実際に下げ止まったのは15ドルちょうどだから、違いはたったの10セントだ。

話を日本株のETFに戻そう。グレゴリー・ハーモン氏は、ここからの日本株買いに注意する理由として、カニ・パターン以外に次の4つをあげ、こう説明している。

・相対力指数(RSI)は単に買われすぎを示しているだけでなく、85という極端なレベルに達している。
・MACDのシグナル・ラインも極めて高い位置に達している。
・株価が移動平均線から大きく乖離している。
・現在、三本の移動平均線は一カ所に集まり、このような現象の後には大きな動きが起きやすい。
覚えておいてほしいことは、買われすぎなものは、更に買われすぎになるということだ。たしかにRSIは85の高レベルだが、ここが天井になるのではなく、90、95と上昇が続く可能性は十分にある。ここで直ぐ空売るのでなく、先ず反転のシグナルが現れるのを待つことだ。


(参照した記事:Top 5 Reasons the Japanese Market is Overdone

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