相変わらず無視される金と銀

もしキプロスが本当に心配材料なら、金と銀が大幅に上昇した筈だ。 -- ブランダン・コンウェイ氏(Barron's)
キプロスは象徴的な打撃をヨーロッパに与えただけだ。大きな経済問題ではない。 -- ローレンス・フィンク氏(BlackRock Inc.)

政治、経済の混乱は金銀の買い材料になる、と言われているだけに、キプロス情勢に大した反応を見せなかった金銀に多くの人たちはガッカリしたようだ。

金の上場投信、SPDR Gold Trust (GLD)の日足チャートを見てみよう。



小さなラリーを展開し(1)、株価はレジスタンスライン(2)に達した。出来高に入れてある線は20日移動平均線(3)だが、小さなラリー展開中(1)に、出来高がこの移動平均線を上回ることは一度もなかった。言い換えれば、現段階では、投資家には金に対する興味はほとんど無い。投資家たちに注目されたければ、金は下降する50日移動平均線(4)を決定的に突破する必要がある。

銀にも同様なことが言える。下は銀の上場投信、iShares Silver Trust(SLV)の日足チャートだ。



株価は、50日移動平均線(3)の下で完全な横ばい状態(1)、そして出来高も少ない(2)。投資家たちを呼び戻すには、これも金と同様に、50日移動平均線を大きく突破といった派手な出来事が必要だ。

金銀、それに商品市場について、ラリー・エーデルソン氏(投資アドバイザー)は、こう語っている。

私の商品市場に対する弱気な見方に変わりはない。その理由を簡単に言えば、商品市場は、短期周期におけるサポートレベルのテストがまだ済んでいない。現に私は、金の1500ドル割れ、銀は20ドルを割る大幅下落、そして原油は70ドルを割る下げになることを予想している。更に、砂糖、コーヒー、トウモロコシ、小麦、大豆なども下落となるだろう。現時点ではインフレを心配する必要はなく、私たちが現在直面しているのは一時的なデフレだ。

金と銀が冴えないもう一つの理由は季節的要素だ。


チャート:SentimenTrader.com

月別に見た金の成績だが、2月、3月のリターンはマイナスだ。


チャート:SentimenTrader.com

そして上は月別の銀の成績になる。赤い棒が示すように3月はマイナスだ。

もちろん、先日新高値を記録したダウ指数で分かるように、好調な株が金銀を避ける理由になっていることも確かだろう。


(参照した記事:Gold Would Be Ripping Higher If Cyprus Truly Worried Investors

BlackRock CEO Fink Says Cyprus Instability Will Be Resolved

The Next Inflation Surge: When Will It Come?

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