ドイツからニューヨークへ:金塊を返してください

世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロース氏が、こんなツイートをしている。
「報道によれば、ドイツはニューヨークとパリに保管している金(ゴールド)をフランクフルトへ戻すそうだ。中央銀行は、お互いを信用していないのだろうか?」
ドイツの経済日刊紙ハンデスブラットによれば、ドイツ連邦銀行は、ニューヨーク連銀とフランス銀行で保管されている金を自国へ送還すことを計画している。どのくらいの量の金が自国へ送還されるかは後ほど発表されるようだが、ドイツ連邦銀行の保有する金3396トンの45%はニューヨーク連銀、そして11%がフランス銀行に保管されている。

このニュースの重要性を、どれだけ強調してもし過ぎることはない。なぜなら、このニュースは中央銀行の信頼関係崩壊を意味するからだ。保管している金を返してほしい、といった要求はそう滅多にあることではなく、そのようなことは軽々しく言えることではない。世界の金融システムには、中央銀行や政府が解決できない難問が潜んでいるようだ。(livecharts.co.uk)
これは重大な出来事だ。もし中央銀行がお互いを信じることができないなら、どうして私たち個人が中央銀行を信用できるだろうか?世界の中央銀行が、お互いを信頼する、という時代は終わった。(zerohedge.com)

実は、去年の10月にも同様なニュースが報道されている。

ドイツ連邦会計監査院がニューヨーク連銀で保管されている金を本国へ送還することを提言 - 25 October 2012
ドイツ連邦会計監査院は、ドイツ連銀が、米国と英国とフランスに保管されているドイツ金準備を定期的に検査すべきであると述べたことが、主要メディアで伝えられている。(中略)「最後にニューヨークで検査が行われたのは、1979年から1980年だ。」とEuro Intelligenceのサイトを運営しているアナリストはコメントしている。「ドイツ連銀は、それ以来保管庫に入っているが、金地金が保管されている箱を開けることは許されていない。そのために、疑惑を高めるのだ。」と続けている。(後略)

保管庫の中は空っぽ、ということはないと思うが、膨大な赤字を抱えるアメリカだけに、ドイツがアメリカを疑っても仕方がない。では、ドイツが金を自国へ本当に送還したら、それは金市場にどんな影響を与えるだろうか?Commerzbank AGのアナリストは、こう述べている。

それは金市場に好材料だ。なぜなら、金を自国へ送還するという行為は、最後に頼りになるのは金だけだ、と言っているのと同じだからだ。


ビル・グロース氏




(参照したサイト:It Begins: Bundesbank To Commence Repatriating Gold From New York Fed

Germany looks to repatriate gold; less trust in Fed?

Germany Wants Their Gold Back

ドイツ連邦会計監査院がニューヨーク連銀で保管されている金を本国へ送還することを提言

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