米雇用状況 -- 半分空っぽから半分満たされた状態へ

失業率が下がったのだから素直に喜べばよさそうなものだが、「インチキだ」、「完全な操作だ」といったツイートが続出している。今朝発表された米9月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数は前月に比べ11万4000人増、そして失業率は前月より0.3ポイント低い7.8%という結果だった。(失業率が7%台に低下するのは2009年1月以来初めて。)



上は@4ki4さんのツイートだが、今日の雇用統計、特に予期せぬ失業率の7%台への下落はオバマ大統領にさっそく追い風となった。下のintrade.comからのチャートで分かるように、統計発表直後からオバマ大統領が再選されるだろうという意見が急騰し、先日の討論会での失敗を穴埋めしたかのように見える。




今日の数字は意図的に操作されたかどうかは考えないで統計を見た場合、どんな結論を引き出すことができるだろうか? ロン・フローレンスさん(ウェルズ・ファーゴ・プライベートバンク)はこう語っている。

正直言ってやや混乱させられる内容だ。雇用者数の増加はそれほど大きくないにも関わらず、失業率が低下した。労働参加率は若干上昇している。全般的に過去1年間の雇用環境の軌道は変わっていない。雇用は引き続き創出されているものの、失業状況を大きく変えるほど十分なペースではない。

こんな指摘もある。

失業率はたしかに低下しているが、職探しを諦めてしまった人たち、そして不完全雇用を含めた広い意味での失業率は相変わらず14.7%と変化がない。更に、9月に最も好転したのは58万2000人増となったパート・タイムで働く人たちだ。

もし、これから景気が落ち込むという見方が圧倒的に多ければ、企業は新たに人を雇うことはない。しかし現時点ではパートの職が大きく増えている訳だから、ビジネス・オーナーたちは相変わらず先行きに不安を感じているが、ゆっくりとした景気の伸びを予測しているのではないだろうか。先ずパートで人を雇い、本格的にフル・タイムの人員を採用するのは景気の回復が本物だ、という感触が得られてからだ。

ITGインベストメントのエコノミストが言うように、今日の米国経済は、こんな状況かもしれない。

今日発表されたデータが示していることは、9月の米雇用状況に大幅な変化はない。しかし、部分的な好転も見られるから、米国の雇用状況は「コップは半分空っぽ」といった状態から「コップは半分満たされている」、という状態に変化したようだ。

(参照したサイト:What the Jobs Report Really Says About the Economy

米雇用統計:識者はこうみる

世界四季報

UPDATE: Obama Really Surging On InTrade

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