住宅販売件数を数え間違えていた全米不動産協会

こういう話を聞くと、全米不動産協会は、正に不動産業界のチアリーダーだったと思われても仕方ない。ニュースを要約すると、ここ5年間にわたって、全米不動産協会は中古住宅販売件数を、実際よりも多めに発表していた。多めと言われても、現時点では具体的な数字は分からないが、ローレンス・ユン氏(全米不動産協会チーフ・エコノミスト)は、「大きな数字になる」と答えている。下方修正されたデータは、来週水曜に発表される。

そしてもう一つのニュース。11月24日は感謝祭、翌日の金曜はブラックフライデーと呼ばれ、クリスマスのショッピング・シーズンが始まる。全国小売連盟(NRF)の発表によれば、感謝祭の週末の小売売上は前年度を16%上回り、記録的な数の買い物客がショッピングセンターに殺到した。しかし、バリー・リットホルツ氏(ritholtz.com)は、こう書いている。

16%増というのは実際の数字ではない。これは単に、「あなたは、感謝祭の週末に、どのくらいの買い物をしますか」、という意見調査の結果だ。現時点では、まだ実際の売上高は発表されていない。

そして12月13日、リットホルツ氏は、更にこう語っている。

今日、全国小売連盟(NRF)、そしてショッパー・トラックが言っていた事がデタラメであった、ということが明らかになった。全米の小売売上は去年と同レベル、または少し良かった程度だ。正式に発表された11月の全米小売売上高は、たったの0.2%増だった。

もちろん、全国小売連盟(NRF)は、小売業界のチアリーダーであることも明白だ。リットホルツ氏の話に戻ろう。

感謝祭の終わった真夜中、なぜ人々はウォルマートやベスト・バイの前に行列を作って開店を待ったのだろうか。これは消費者の旺盛なショッピング欲を表すものではなく、米国の不景気を示すものだ。普通なら買えないものが、大きな割引のお陰で、ブラックフライデーには手に入れることができる。だから人々は寒さに耐えて店の前に行列を作ったのだ。

失業率、消費者物価指数、失業保険申請者数、と毎月様々なデータが発表されるが、はたしてそれらはどの程度信頼できるのだろうか。全ての人が経済の専門家ではないから、失業率は8.6%だったと言われれば、私たちは疑わずにそれを信じてしまう。しかし、ジョン・ウィリアムズ氏(Shadow Government Statistics)によれば、米政府によって発表される数字には偏見や操作が多分に含まれていると言う。という訳で、統計が発表されたら先ず疑ってみること。そして自分で少し調べる態度を身に付けたいと思っている。


ブラックフライデー:開店を待つ人々


(参照したサイト:No, Black Friday Sales Were Not Up 16% (not even 6%)

Retail Sales Disappoint on False Black Friday Reports

Existing home sales to be revised lower)

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