やはり心配になるグルーポンのビジネスモデル

残業手当をまだ受け取っていない、と不満な社員を抱えるグルーポンに関する、こんな報道があった。

米グルーポンIPO規模縮小へ 調達額5億ドル前後か=関係筋
[ニューヨーク/サンフランシスコ 19日 ロイター] クーポン共同購入サイト運営の米グルーポンは、予定している新規株式公開(IPO)について、当初計画よりも規模を縮小する方針。複数の関係筋が19日、匿名を条件に明らかにした。(中略)最近は株価下落によりIPOの市場環境が悪化していることに加え、同社の会計手法に対する疑問や、ビジネスモデルの長期的な持続可能性、今年になって2人の幹部が辞任したことなどが、同社のIPOにとって逆風となっている。

数々の問題があるのは確かだが、調査会社ポラリス・マーケティング・リサーチのジャン・カールソン氏は、こう語っている。

この業界では、グルーポンが相変わらずキングです。オンラインでショッピングをしたことがある人たちの35%が、「グルーポンを知っている」、と答えています。フェイスブックには8億のメンバーがいますが、なんと32%が「Facebook Dealsを知らない」、と回答しています。(注:グルーポンに対抗してフェイスブックはFacebook Dealsを始めたが、開始4カ月後に中止となった。)

フェイスブックの例で分かるように、グルーポンには「ビジネスモデルの長期的な持続可能性」、という疑問がある。先ほど読んだ記事だが、2009年にビジネスを開始した同業のBuyWithMeは、従業員の半数を昨日削減した。やはりグルーポンの前途も厳しいのだろうか。ベン・エーデルマン氏(ハーバード大学)は、こんなことを指摘している。

ビジネス経営者の全てが、クーポン共同購入サイトに満足しているわけではない。例えばレストランだ。グルーポンのお陰で、割引があるから一時的に客が増えるということはあるが、はたしてそれらの人たちの何パーセントが割引無しでも戻って来るだろうか。学生たちに、「グルーポンを使ってみたいか」、と質問したら全員が手を上げた。「では、グルーポン無しで同じレストランに再度行くか」、という質問をすると、たった1%の学生が手を上げた。新規客開拓に、グルーポンが本当に役だっているかを経営者たちはよく考えてみることが必要だ。
グルーポンはレストランに悪影響を与えることもある。メニューに記載されているとおりの金額を払っている常連客は、グルーポンの割引で入って来た客たちを見て、レストランのオーナーに反感を感じることだろう。大切な常連客には割引をせず、グルーポンの客を優遇することになるのだから、常連客を失う原因になってしまう。

ノートルダム大学の調査によると、ビジネス経営者たちの40%が、二度とグルーポンを使いたくないと答えている。ライス大学は、こんな結果を発表している。

・ 324のビジネス経営者たちを調査し、クーポン共同購入サイトが利益に結びついたと答えたのは55%。
・ 割引無しでも再び店を訪れる、と答えたのは20%。
・ほとんどの客はクーポンで割引になっている物だけを購入する。割引商品以外の物も購入した人は約三分の一。

またレストランの話になるが、エーデルマン氏によると、グルーポンの手数料はレストランにとって割高だから、他の競争相手に大きくこの市場へ食い込まれる可能性があるという。長いビジネスを展開していくためには、やはりグルーポンはビジネスモデルの見直しが必要のようだ。





(情報源:Will Groupon Survive Until 2016?

Can Groupon Survive In The Long Run?

米グルーポンIPO規模縮小へ 調達額5億ドル前後か=関係筋

Is Groupon Still King?

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