ガソリンの値上がりは投機家の責任?

タマネギが安い、と聞いてスーパーマーケットへさっそく出掛ける人は少ないと思うが、こういう記事を見つけた。

多くの農産物の値段が大幅に上昇したが、1ポンド(約450グラム)あたりのタマネギの値段は、去年の29.9セントから7.49セントに下がっている。豊作が値下がりの一原因になっていることは確かだが、他の農産物とは違い、タマネギは商品先物市場で取引されていない。

もしタマネギも、トウモロコシや小麦のように商品市場で取引されていれば、値段は下がるのではなく上昇しただろうか?タマネギが安いのは投機筋が不在だからだろうか?

同様な議論になるが、最近のガソリン高は投機家の責任だ、というものがある。エド・ウォレス氏(Bloomberg Businessweek)は、こう書いている。

悪いのは、商品市場で儲けようとする投機家、そして連銀だ。豊富な資金を保有する機関投機家(銀行、証券会社など)は、膨大な資金を原油の先物市場へ投入して、原油価格を人工的に釣り上げた。連銀のお陰で、機関投機家たちは超低金利で借りた金を使って、高利益な原油、金、銀などを徹底的に買うわけだ。

ハワード・ゴールド氏は、marketwatch.comのコラムでこう述べている。

投機がガソリン価格を上昇させていることは明確だ。連銀による量的緩和策、追加量的緩和策はドル安を更に進め、結果的にはこれが投機を助長させることになってしまった。では、どうしたらガソリン価格は下がるだろうか?需要の大幅減少という要素を抜きで考えた場合、ガソリン価格が下落するためにはドル高が必要だ。

話をタマネギに戻そう。1940年代、アメリカにはタマネギの先物市場があった。しかし1955年、タマネギ市場は2人のトレーダーによる買い占めが原因となって、オランダで起きたチューリップバブルのような状態になってしまった。多くの農業従事者たちもタマネギ投機に夢中になり、タマネギ・バブルの崩壊で、多くの人々が資産を失った。という訳で政府が乗り出して、タマネギの先物市場を廃止してしまった。

2008年6月の古い記事になるが、CNNは、こんなことを報道していた。

タマネギの先物市場は無い。乱高下するタメネギ価格が語っていることは、学者たちが言う、「先物市場は商品価格の極端な動きを避けることができる」、とういう理論の正当性だ。2006年以来、原油価格は100%の上昇、そしてトウモロコシは300%の上昇となった。しかしタマネギ価格は天候の影響で収穫量が減り、2006年10月から2007年4月の間に、なんと400%も上昇した。しかし翌年は豊作となり価格は96%の大暴落。だが今年の4月、価格は300%ほど回復している。

なるほど、投機を規制したからといって、価格の大きな変動を完全に防ぐことは無理なようだ。






(情報源:Speculators, Fed share blame for higher gas prices

Who’s To Blame For High Gas Prices?

What onions teach us about oil prices

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