今日のアメリカでショッピングを楽しんでいるのは裕福な人たちだけ!?

「米国の政治家たちは、30年代のような恐慌を回避することができた、と自らを賞賛しているが喜ぶのはまだ早い」、というアンブローズ・エバンス・プリチャード氏(telegraph.co.uk)の言葉を読んだら、先日引用したレックス・ナティング氏(marketwatch.com)のコメントを思い出した。

大手小売店、それにクレジットカード会社からの発表によれば、今年のクリスマス・シーズンの小売売上高はここ5年間で最高だ。しかし米国消費者のムードは、あまり良いとは言えない。12月の消費者信頼感指数は下落となった。その主な原因は、相変わらず冴えない雇用状況、そしてエネルギー価格の上昇だ。経済に対する先行き不安があるにもかかわらず、なぜ小売売上は好調なのだろうか?こんな説明をすることができる。今日ショッピングを楽しんでいるのは裕福な人たちだ。

注目したいのは最後の一文、「今日ショッピングを楽しんでいるのは裕福な人たちだ」だ。これは単なる嫉妬だろうか、それとも真実なのだろうか?こういう統計がある。

・ 米国内で、高級品専門の小売店の売上は、ここ一年間で8.1%の上昇となった。その反面、中流階級や低所得者を対象にするディスカウント店の売上は、たったのプラス1.2%という結果だった。(一例をあげれば、米国内におけるポルシェの販売台数は+29%。)
・ 特に苦しいのは高齢層だ。全米で個人破産を申請した人たちの20%は55歳以上の人たちで占められ、この数値は2001年の12%から大きく上昇している。
・ 現在アメリカで食料配給券(フードスタンプ)を政府から受け取っている人は、史上最高の4320万人。
・ 全米市長会の発表によると、ここ1年間だけで、無料食堂(スープキッチン)を利用する人たちの数は24%ほど増えている。(こんな状況下、世界の食品価格は12月、史上最高のレベルに達し、貧困者は更に苦しくなることは言うまでもない。)
・ 上昇しているのは食品だけではない。ここ1年で綿の値段は80%も跳ね上がり、衣料品も値上がりしている。(その他にもガソリンの値上がり、医療保険の値上がりも目立つ。)
・ 2010年9月、米国国勢調査局は、米国の貧困者数は4360万人と発表したばかりだが、さっそくこの数値を4780万人に修正した。

こんな数字ばかりを見ていると暗い気分になってくるが、同時に嫌な予感もする。現に、世界の国々では、高騰する食料品が原因となって暴動が起きている。例えば、木曜に起きたアルジェリアでの暴動、そしてインド、チュニジアでのデモがある。

アメリカで暴動が起きても不思議ではない。現に、金持ちを敵対視する人たちが大幅に増えているような気がする。怒りを表す一文を引用しよう。

庶民が求めているのは施し物ではなく良い職だ。しかしウォール街は膨大な救済資金を受け取ったまま、全く手放そうとしない。もし自らの努力で得た利益なら非難はしない。しかし事実は、政治家たちは庶民に属する金を取り上げ、ウォール街の銀行家たちにわたしてしまったのだ。お陰で、ウォール街の人々はますます潤い、我々庶民はいっそう苦しくなったのだ。こんな事が許されるべきだろうか?

繰り返しになるが、どうも悪い予感がする。






(情報源: Two Americas

Deepening crisis traps America's have-nots



Surging Food Prices Are Sparking Riots All Around The World

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