極めて目立つ自社株買い

ワシントン・ポストによれば、今年ここまでに発表された米国企業による自社株買いは2730億ドル(22兆6590億円)におよび、既に去年の同時期の金額を5倍も上回っている。「この大幅な自社株買いの増加は、設備投資や製品の開発に消極的な企業の姿が現れている」、と語るアナリストが多い。

ビンセント・フェルナンド氏(Railay Capital Partners)は、こんなことを指摘している。

膨大な金額に及ぶ自社株買いだが、興味深いのは、同時に多くの企業にはかなりの負債があるということだ。例えば、ペプシコーラでお馴染みのペプシコ(PEP)を見てみよう。3月、ペプシコは増配と100億ドルの自社株買いを発表した。ペプシコには200億ドルほどの負債があるのだが、同社が選んだのは負債を減らすことではなく、自社株の買い戻しだ。 
もちろん、だからと言ってペプシコを責めるつもりはない。言い方を換えれば、ペプシコのしたことは、現在のマーケット状況を考慮すると当然な成り行きだ。債券投資が人気の今日、10年物社債を発行する場合、ペプシコが投資家へ払う利子は歴史的に低い3.9%ほどで済む。しかし、株価収益率などの数値で分かるように、株価の方はまだ割安レベルだ。
ペプシコは一例だが、今日多くの企業がしていることは社債と株の比較だ。最近顕著になった自社株買い、増配、合併と買収、それに低金利社債の発行は何を意味しているのだろうか?簡単に言えば、現在起きていることは、株式市場と債券市場の平均水準への回復だ。

ワシントン・ポストはマイクロソフトの例をあげている。

先月マイクロソフトは、超低金利で47億5000万ドル相当の社債を発行した。発行で得た資金の一部は、自社株買いに割り当てられる。マイクロソフトは370億ドルに及ぶ現金を保有しているが、その大半は米国外の拠点に保管されている。
自社株買いを実効することで、企業はウォール街から注目される。なぜなら、自社株買いはアナリストの最も興味がある一株利益に好影響となるからだ。





(情報源:U.S. companies buy back stock in droves as they hold record levels of cash

Stock Buybacks Are Now Exploding As Corporations Play The Bond Bubble Spread

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