注目されるレアアース その2

「今回の日本と中国の衝突が明確にしたことは、中国が世界のレアアース市場を、いかに牛耳っているかということだ。もし中国が、日本へのレアアース輸出を完全に禁止すると決定すれば、それは日本経済に多大な打撃を与えることは言うもでもないが、同様なことが米国にもあてはまる。中間選挙が迫り、議会は中国製品に対する報復関税を考えているようだが、今の米国経済に更なるショックは必要ない。」--- ビンセント・フェルナンド氏(米公認証券アナリスト)

レアアースの生産国と言えば、1948年まではインド、ブラジル、そして南アフリカだった。しかし、1980年頃から中国の生産が急速に伸び、現在世界で生産される90%から95%が中国産だ。アジア株専門のトニー・サガミ氏は、こう書いている。

ミサイル、電子レンジ、ハイブリッド・カー、プラズマ・テレビ、光ファイバー・ケーブル、レーザー、半導体、携帯電話、とあらゆるところにレアアースは利用されている。10年前、全世界で消費されたレアアースは4万トン、今日この数値は12万5000トンに達し、2014年の消費量は20万トンを超えることが予想されている。
もしレアアースの供給量が極端に減少するような事態が発生すれば、米国の武器製造が遅れる。特に中国が95%のレアアース市場を握っているだけに、極めて危険な状況だ。
米会計検査院の資料によれば、2009年、米国が生産したレアアースはゼロ。このストップしたサプライ・チェーンを復活させるには、最高で15年間の年月が必要になるという。問題なのは、はたして支障なくサプライ・チェーンを再建することができるかだ。レアアースを掘り出すだけでは使い物にならない。重要なのは、掘り出したレアアースを精製することなのだが、この精製には公害が伴う。当然、環境保護主義者たちの反対があるだろうから、レアアース精製工場の建設が遅れることだろう。

とにかく中国に依存しすぎるのは危険だ、と早速こんなニュースが報道されている。

レアアース(希土類)生産で9割以上のシェアを持つ中国が輸出管理を強化していることを受け、他の埋蔵国が相次いで生産拡大に乗り出す。米国企業が休止していた鉱山での採掘を再開するほか、来年生産を始めるオーストラリア企業は能力倍増する。カザフスタンでは住友商事が参加してレアアースを回収する事業に着手する。(日本経済新聞 電子版)

もう一つ明らかになったことは、今回中国が見せた日本への措置で、レアアースが投資対象としていっそう注目されることになった。サガミ氏は投資例として、これらの銘柄を挙げている。

・ China Rare Earth Holdings: 世界20%のレアアースを生産する。

・ Avalon Rare Metals: カナダの企業。まだ未開発の鉱山を所有している。

・ Lynas Corporation: オーストラリアのレアアース企業。

・ Molycorp: カリフォルニア州にあるレアアースを大量に埋蔵する鉱山を保有する米国企業。







(情報源: レアアース生産拡大 米・豪など、中国依存脱却へ動く 

America Will Lose A Trade War With China

Rare Earth Metals – The Next Gold Rush?

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