米国経済は子どもが好きなおやつのようなもの

米国の景気後退は終わったということだが、報道によれば、8月の失業率は半数以上に相当する27州で上昇している。全米で最も失業率が高いのは14.4%のネバダ州。次は13.1%のミシガン州、そして第3番目はカリフォルニア州の12.4%だ。

この高失業率が下がらないことには、米国消費者のムードが明るくなるのは難しいわけだが、セス・クラーマン氏(ヘッジファンド・マネージャー)は米国経済について、こんなことを述べている。

子どもたちはトゥインキーズ(アメリカの代表的なおやつ)が好きだ。しかし、トゥインキーズに含まれているものは人工の原材料だ。過去6カ月から12カ月を振り返ってみると、ほぼ全てのものが連邦政府によって操作されている。例えばマーケットを見てみると金利はゼロ%に据え置かれ、不動産担保証券を中心に、政府はありとあらゆる証券を買い続けている。
とにかく政府は、人々が積極的に株を買い始めることを望んでいる。株式市場が上昇すれば人々の資産上昇に結びつき、とうぜんの結果として消費者のムードも明るくなってくる。
しかし私は心配だ。政府がやっていることは、米国経済を刺激するために、人工の原材料で作られたトゥインキーズを与えているだけにすぎない。ますます政府からの支援は増すばかりだが、本当に米国経済が回復するかは、今のところ誰にも分からない状態だと思う。
政府による徹底した市場への資金注入は、「失敗、破綻の無い資本主義」といった間違った考え方を人々の頭の中に植えつけてしまった。正に、地獄の無いカトリック教義のようなものだ。過去の失敗から学ぶことを怠っていては再度同じ失敗を繰り返すことになる。
政府が我々に送っているメッセージはこうだ。「金利ゼロを継続しますから、どんどん株やジャンク債を買ってください。」まるで、経験の浅い投資家たちに、株や債券が超割高になるまで投機することを勧めているようだ。
ギリシャの例で分かるように転機がやって来ることは間違いない。今は大丈夫に見えても、ある日突然、だれも国債入札に訪れないといった形で最悪な事態が発生する。破産への道はゆっくりと、そして突然起きるものだ。米国の格付けはAAAが当然と思っている人が多いが、そんな考え方も危険だ。


トゥインキーズ




(情報源: Unemployment rate rises in 27 states in August; see chart

DEEP THOUGHTS FROM SETH KLARMAN)

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