五つの不安材料

3月の安値から大幅上昇を遂げたマーケット、そして季節的要素を考慮すると、今日の株式市場に不安を感じる人たちが多い。デービッド・ローゼンバーグ氏(Gluskin Sheff’s Economic Research)は、こんなことを指摘している。

・テクニカル的には強い。しかし、マーケットを上昇させた一大要因は、経済は良くなるという単なる希望だ。S&P500指数は、3月の安値から50%を超えるラリーを展開したが、この同期間に米国非農業部門就業者数は240万人も減っている。これが意味することは、投資家たちは、雇用状況は既に古いニュースだと割り切ってしまった、または人員カットはコスト削減に結びつくから、企業利益に好影響になると解釈したようだ。

・決算発表は予想以上に良かった、と報道されているが、これは正しい見方ではない。企業の利益は、何度も下方修正されたアナリストの予想を上回っただけであり、現実には企業収益は前年度を25%ほど下回っている。

・これだけで売買タイミングをつかむことはできないが、現在のS&P500の株価収益率は約18ほどあり、歴史的平均値である16を上回っている。

・世界的な経済成長、または見られるようなった成長の兆しは、各政府による積極的な刺激策が原因だ。政府による膨大な資金の注入は、将来的には税金という形で、各国の消費者に悪影響を与える。

・株式市場は、明るい米国の将来を織り込んでいるようだが、3カ月国債の利子は、たったの0.15%という異常なレベルだ。言うまでもなく、この極めて低い数値は、アメリカにはファンダメンタル的難問が、まだ多数あることが示唆されている。






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