チアリーダーの声は聞かないこと

クリントン政権時代、労働省長官を務めた、ロバート・ライク氏のブログに久しぶりにアクセスしてみた。目にとまったのは、「ウォール街ラリー、財布にご用心」というタイトルが付けられた7月23日のブログだ。要点を見てみよう。

株式市場を押し上げている原因は、予想以上に良かった第2四半期の決算だ、と言う人たちがいる。しかし、企業利益が上向いたのは、個人支出が上昇したためでなく、従業員解雇などによるコスト削減によるものだ。

問題は二つある。先ず、このようにコスト削減を中心にして得た収益の向上は長続きしない。次に、社員の解雇は結果的に個人消費を冷え込ませる。たとえ失業していなくても、雇用状況が悪化する場面では、消費者たちは金の使い方が慎重になる。

たしかに予想を超える決算が多かったが、その内容は、アナリストが恐れていたほど悪くなかった、といった程度のものだ。BNY Mellon社からの発表を引用すれば、今回の企業利益は、前年度同時期を25%下回っている。言うまでもなく惨たんたる結果だ。

ウォール街は、株式市場のチアリーダーだ。たとえ称賛できることが無くても、思ったより良かったなどと言って、投資家たちに明るいニュースを与える。我々にとって重要なことは、失業率が悪化し続ける本当の米国経済状態を見つめることであり、ウォール街からの声に耳を傾けることではない。



ロバート・ライク氏



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